俺は兄離れができない！

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数馬「元々すごいと思ってたけど、なんか強くなったね」


藤内「うん。僕びっくりした」


A「うん、俺も」


数馬、藤内「Aも！？」


A「うん」


元々孫兵は、俺に合わせる形でしか戦闘に参加しなかった。

多分、俺の意思が強すぎて、引いてたんだと思う。

俺はどっちかっていうと、ガンガン進んでいくタイプだから。


孫兵は、そんな俺に合わせて、動いてた。


でも、今回の組手で変わったことがひとつ。


孫兵が、前に出た。


さすがにビックリした。


引かなくなったんだ。

俺に合わせなくなった。


だから、お互いにお互いを生かした。


戦闘中は、相手の目線でどう動きたいかが何となくわかる。


だから、前までのやりづらさが消えた。



A「よく兄ちゃんが教えたね。絶対教えてくれなそうなのに」


近くに来た兄ちゃんに話しかけた。


雷蔵「僕だって嫌だったさ。でも、あの熱の入れようじゃ、教えざるを得られないよ」


どうしても、Aと一緒に戦いたいんだ！！

お願いします！教えてください！！



いつも冷静で物静かな孫兵が、珍しいなと思った。


本当は嫌だったけど、Aのためなら.....と思い、教えた。



でもあれは、僕じゃできない。



仲間だからできること。



雷蔵「ま、Aは僕が一番だもんね」


A「ぐぇっ！」



僕は、Aを力強く抱きしめた。



Aの唯一のポジションは、絶対に渡さないけどね。

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