俺は兄離れができない！

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と、意気揚々挑んだのだが......


A「いてぇ」


雷蔵「あはは、さすがに勝てなかったねぇ」


地面に寝っ転がってる俺と胡座をかいて座る兄ちゃん。


七松「なっはっは！なかなか強かったぞ！」


長次「さすが、兄弟だな」


雷蔵「あはは、ありがとうございます」


A「ん」


雷蔵「Aもお疲れ様」


A「ん、疲れた」


ころんと転がって、兄ちゃんの膝に頭を置いた。


雷蔵「今日はお風呂に入ってゆっくりしようね」


A「うん」



もう出来れば二度とやりたくない。



孫兵「ほんと、拒絶する割には甘えますよね」


竹谷「Aって、昔から結構甘えん坊だったんだと」


次屋「へー、意外ですね。俺は、兄離れするんだーって意気込んでたのに」


三郎「甘えたい時もあれば、離れたい時もあるんだろ？雷蔵のあの執着は異常だからな」


数馬「まあ、ですね」


異常だけど.....


その異常と上手く付き合い、上手く甘えるAは、すごいと思う。


猛獣遣いみたいだ。


作兵衛「でも、やっぱさすが兄弟でしたね」


尾浜「ああ。以心伝心。無言のやり取りでは、雷蔵とAの勝ちだよ。あの二人の右に出るやつはいないね」


本当に凄かった。


目だけの会話、相手の行動を読んで動く。


全てにおいて優れてた。



僕も、出来るようになりたいな......


孫兵「Aとね.....」



孫兵は、密かに思った。

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