俺は兄離れができない！

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A「すぅ......」


雷蔵「ふふっ、かーわい」


自分の体温と、雷蔵の心音が落ち着いて眠ってしまったA。


眠ってるAを撫でる雷蔵。


兵助「兄弟.....弟にする顔じゃないんだよねぇ.....」


尾浜「そーだね」


雷蔵の顔は、まるで愛しい恋人を見るような目だった。

本人無意識なのがいちばん怖い。


三郎「なあ、雷蔵」


雷蔵「ん？」


三郎「Aを、兄弟としてみてるのか？」


三郎は、純粋な疑問を雷蔵にぶつけた。


雷蔵「見てるよ。たった一人の弟だもん。それに....Aは、僕がいないとダメだから」


三郎「そうか.....」


竹谷「こわ」


雷蔵は、Aが入学する前から言ってた。

二つ下に弟がいること。

その弟をかなり溺愛してること。


だから、俺たちは協力した。

雷蔵の幸せのため。


雷蔵は、身内にはとことん甘い。

だから、度さえ過ぎてなければ、俺たちがAに手を出しても怒らない。


だから、俺達もAを助けない。

Aは、雷蔵のものだから。



雷蔵「僕、Aを部屋に寝かせてくるよ」


三郎「ああ、気をつけてな」


雷蔵「うん」


Aを抱き抱え、雷蔵は部屋を出た。



尾浜「雷蔵も大概だけど......」





俺達も、大概頭おかしいんだよな......





助けられなくて、ごめんな。A.....



まあ、罪悪感なんて、ないけどね。

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