３８ ページ38
.
強い、
何度も呼吸を使うが叶わない。
無理だ、
諦めるな、
無理だ、
上弦｢面白くないな、
柱って皆こんななの？
俺まだ本気も出してねぇよ？
もういいや、
餓鬼喰いに行こう｣
私はキッと目を見開き、強く刀を握る。
｢させない、
させるわけが無い！！！｣
じわじわと体温が上がっていく。
心拍数も上がり、うるさい。
そして右目の周りに痣がじんわりと雲のような浮かび上がる。
その痣は右半身全体に埋まって。
私は痣を気にすることなく、上弦の参に斬り掛かる。
先程よりも格段に違う。
動きも、キレも。
呼吸を次々と出し、上弦の参が隙を見せた瞬間に私は頸を斬り落とす。
ゴトッと落ちる頸。
上弦｢は、はは
俺が負けた？｣
私は鬼が消えるまで待ち、刀を鞘に収めた。
静かにその場を離れ、合宿所へ。
そこは通夜のように静かで。
相澤｢徳田、戻ったのか｣
｢えぇ、それで勝己は｣
そう言うと相澤先生は黙り込んで。
連れ去られたか。
｢鎹鴉の連絡により、もうすぐ救急隊が来るでしょう。
それまでは皆の手当を｣
相澤｢お前も手当を｣
｢私は呼吸で止めておけば何とかなります。
今は私よりも皆を優先してください。｣
重症の子は痛そうに声を上げている。
もうすぐだから、
頑張って
鎹鴉｢カァカァ！！A！！
オ館様ノ伝言ダ！！！｣
｢なに？｣
鎹鴉｢直グニ本部ヘ戻ッテクルヨウニ！！
怪我ヲシテイルダロウカラ仕事デ近クニ居タ風柱ガ此方ニ向カッテイル！！！｣
不死川さんが、
私は安心する。
｢分かった。｣
消防の音、救急車の音が森の中に木霊する。
救急隊、警察、消防で合宿所の周りは人が多くなって。
不死川｢おい、俺は鬼殺隊だって言ってんだろ！！｣
警察｢だからその証明を！！！｣
そんな声が聞こえてきて、私は声の方に歩いていく。
｢その人は鬼殺隊よ。私が証明するわ｣
不死川｢A......！！！
その痣、｣
警察の人は押さえ込んでいた不死川さんを離して離れていって。
不死川｢痣が出たのか｣
｢あの子たちを喰うって言われたら本気出さないと、って｣
不死川｢相手は｣
｢上弦の参
他に居た鬼は囮のようだった。
鬼がここに来たのは私を殺すためだって。
鬼舞辻が私を嫌っているからと言っていた。｣
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1041人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美海
| 作成日時：2020年1月8日 23時
