私は彼氏の職業を知らない。【中原中也】

知らない。9 ページ10

打ち上げが終わったのは23時をすぎた頃。



徒歩で歩いて帰れる距離で良かった。



玲奈と居酒屋の前で別れ、背伸びをしながら歩く。


｢んー！

飲んだ飲んだ。｣



私はそう言いながら、大通を歩いた。



もう夜遅いが、人も多くまだ明るい。


でも近道をして帰りたい。



私はすっと裏路地に入る。


子供の頃から住んでいる街。



道はほぼ覚えている。



ふらふら歩いていると、どぉんっと大きな音が目の前でした。


壁にぶち当たって座り込んでいたのは、昼間に出会った中島敦くんだった。



｢敦くん.....？｣



私がそう近寄ると、驚かれる。



中島｢ここは危険です、早く逃げて.....！｣


そう敦くんが言った時に、私と敦くんの前に黒い何かが通る。


私の前髪がかすり、伸ばしていた前髪が短くなった。



？｢お喋りとは呑気だな、人虎。｣



中島｢っ！芥川.....！｣


芥川龍之介。



指名手配犯だ。



なんでこんなところに？


それに、人虎って.....。



私は中也のと揃いのネックレスを握りしめる。



芥川｢貴様は誰だ｣


そう芥川は私を見て言って。



｢私はたまたま通っただけで.....。｣



芥川にそう言う。



少し噎せている。


芥川｢見られてしまったからには仕方が無いな。｣



そう言って黒い何かが飛んでくる。


私は当たる目の前で避ける。



でも、中也とお揃いのネックレスがちぎれて。



中島｢Aさん、逃げて！！｣



そう言われたから、敦くんに任せ私は走って逃げた。



明日、ネックレス探さないと.....。

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