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【第一章 二節】 金色と太陽、信用と信頼 ページ28

「これ分離できんのね」
「…こいつだけかと」

 二人の視界にあるのは、先程の龍とその龍によりかかる金龍の姿。同一人物である龍が分離出来ることに初知りだとナオは目を輝かせるが、速度特化(スピード)がある彼だから出来る事だと思うと黒龍は若干呆れつつそれを眺めた。つまりは分身の術の様なものである。

「あ、そうだ。ねぇキリュウ」
「きりゅうって僕のこと?」
「そうそう。それで、ストーカーってことはこれ全部、もしかして君?」

 ナオは携帯端末機を見せるその画面には着信履歴。全部【非通知】で埋まっていた。

「んへへぇ」

 金龍はへらぁっと笑うだけでYesかNoかわからない。思わず黒龍を見る。見たところで黒龍は金龍では無いのに。
 しかし、察しついてしまうのも同じ神龍である『性』なのか。黒龍は呆れ、溜息をつきながら答えてやる。

「Yesだ」
「やっぱりなのか」
「嫌いになった…?」
「う…」

 可愛いもの好きのナオは金龍のしゅんとした顔に速攻負けた。

「お前もクロとは違うタイプで可愛いかよぉ…」

 ナオは嘆きながら金龍の頭をわしゃわしゃと撫でた。

「んひゃぁ主様、擽ったい〜」
「もうああいう電話かけないでね」
「んん〜えへへっ♡」「返事しろや」

(にしてもこうやって見るとツ○サ○ロニ○ルの○様とフ○イよな…○様だいぶ違うけど)

 黒龍と金龍をキョロキョロと交互に見たナオはふとそんなことを思った。

「ねぇくろさ……じゃなくてクロ」
「何と言い間違えたんだ」
「推しと推しの相方(?)を考えてたら間違った」
「推し」
「そ、推し」

 ……あれ、?【推し】って………なんだっけ………?
 自分で考えていたことなのに分からない事で埋まっていく思考にナオは首を傾げる。

「あ、キリュウ、もうひとつ聞きたかった」
「?」
「この依頼自体、キリュウがしたでしょ」
「…いつから?」
「依頼内容から既に」

【【探索願:報酬???】】
【「探索願…………」】
【「廃墟、名無しの城」】

 頭の中に情報を浮かべて、それについて口にする。

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作者名:宇宙ノ彼方 | 作成日時:2018年12月26日 11時

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