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「どれがいい?」
「え、無理だよ的が小さいもん」
「いいから、欲しいやつ言ってみ?」
「……あの猫のポーチ」
「りょーかい……っし」
「わ、わーー?!すごい!すごいよ!一発だ!」
「俺だってこれくらい余裕なのです」
「あ、わたしの真似だな〜?」
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「かき氷の味は毎回悩む……イチゴかブルーハワイ……むむ、悩ましい…」
「両方買って半分こすればよくね?」
「……ハッ!てんさいだ…」
「馬鹿なこと言ってないで買うよ」
「くうう頭がキンキンしやがる〜〜」
「ふは、ヌナってば眉間に皺よってるよ」
「なんでユンギくんは余裕そうなの…」
「さあね。ほら、ゆっくり食べな」
アイドルがいることは誰にも気付かれず、私たちは穏やかにお祭りを楽しんでいた。金魚掬いをしたり、射的で遊んだり、少し懐かしい気持ちになりながら歩き回った。
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ワイワイガヤガヤ。
そこそこ大きめな花火大会ということもあってか、さまざまな屋台が立ち並び、大勢の人で賑わっていた。
「思ったより、人が多いね……ユンギくん大丈夫?」
「ん。でも逸れるといけないから、ヌナは俺から離れないようにね」
そう言って私の手をさらっと握るユンギくんに、目を瞬かせた。なんでスマートな……そして隣に立つ幼馴染は、自分の立場っていうものがわかってないらしい。
「ユンギくんこそ、一人になったら誰かに襲われちゃうから、気をつけなきゃだよ」
「こんな男を襲う奴なんかいないよ」
「ほら、ユンギくん綺麗な顔してるから」
「それを言うならヌナもだよ」
「あ、否定しないんだぁ〜ふふ。私は大丈夫だよ」
「はあ……ったく自覚がないのが一番厄介」
とりあえず一人で何処かに行かないでね。そう言って手を引く幼馴染に頬が緩んだ。やっぱりユンギくんは優しい。
「ゆ、ユンギくん…!見て…!」
「見てる見てる。ヌナは金魚掬いうまいな」
「ふへへ、私だってやるときはやるのです」
「はいはい」
「どれがいい?」
「え、無理だよ的が小さいもん」
「いいから、欲しいやつ言ってみ?」
「……あの猫のポーチ」
「りょーかい……っし」
「わ、わーー?!すごい!すごいよ!一発だ!」
「俺だってこれくらい余裕なのです」
「あ、わたしの真似だな〜?」
「かき氷の味は毎回悩む……イチゴかブルーハワイ……むむ、悩ましい…」
「両方買って半分こすればよくね?」
「……ハッ!てんさいだ…」
「馬鹿なこと言ってないで買うよ」
「くうう頭がキンキンしやがる〜〜」
「ふは、ヌナってば眉間に皺よってるよ」
「なんでユンギくんは余裕そうなの…」
「さあね。ほら、ゆっくり食べな」
アイドルがいることは誰にも気付かれず、私たちは穏やかにお祭りを楽しんでいた。金魚掬いをしたり、射的で遊んだり、少し懐かしい気持ちになりながら歩き回った。
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作者名:みいこ | 作成日時:2022年9月6日 15時