スキ/ｽﾞ×ヒョン/ｼﾞﾝ(R無し) (ページ2)

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第2話ページ2

試合は全部で3本。1試合目の相手はまだ大丈夫そう。
「じゃ、全コート準備OK？？いくよー、ﾋﾟｰ!!」
ヒョンジンが首にかけたホイッスルを鳴らすと、全コート同時に1試合目がはじまった。
なぜか私以外の女の子は割と運動が得意みたいで、難なくボールを追いかけてる。
私は迷惑をかけないようにゴール前にスタンバイする。
「おーいA、ボーッとすんな！」
顔を上げるとヒョンジンが私にパスを出そうとしていた。
『は、はい！！』
飛んできたボールを必死でトラップしようとするけど、やっぱりミスしてしまった。
『あ、.......ごめんヒョンジン！』
「仕方ないなージュース1本な」
『えぇ.......』
「冗談だって、そんな謝るな～」
『ありがと.......はぁ』
ヒョンジンはやっぱり優しいけど、とりあえずみんなに申し訳ない.......

なんだかんだその1回だけのボールタッチで、1試合目を終えた。
何もしてないのに息が切れて、すごい疲れた。
『はぁ、はぁ、』
「おーいもう疲れた？大丈夫かお前笑」
『だ、大丈夫ぅ.......』
「ふっ、次はゴール決めろよーー」
『がんばる.......』
なかなか無茶なことを言ってくるなぁ、私がシュートなんかしようもんなら嵐が来るよ。
それから2試合目はゴールするどころかシュートも打てずに終わった。

「じゃあみんな、3試合目の前にちょっと休憩挟むか。作戦会議とかでもいいと思うよ～」
やっと休憩だ。もう既にへとへとの私は、倒れ込むようにグランドの隅に座り込んだ。
するとヒョンジンがやってきて、
「Aまじで大丈夫？次休む？あいつらみんな上手いからなんとかなると思うけど？」
『いやいや、申し訳ないよ.......大丈夫大丈夫』
そこまで言うと、ヒョンジンは私の隣に座って、
「あんま無理すんなよ～、次は俺が本気出せばいいだけだし。」
『ヒョンジンかっこつけすぎ笑』
「ちゃんとパス回してるし！笑」
「あ、そろそろだな、行くぞA」
ヒョンジンはなんの躊躇いも無く私の手を握って立たせてくれる。
あーあ、こうやっていちいち恥ずかしく思ってるのは私だけなんだろうな。
『ヒョンジン』
「ん？」
『いや、なんもないや』
「ふーん」
同じチームになれて良かった、そんなこと言えるはずがなかった。
するとヒョンジンは、
「俺、最初からぜーんぶ決めてたよ」
『え、っと、どゆこと？？』
「みんなー、休憩終わり！最終試合だぞーーー」
そう言って、私の手を離して行ってしまった。
『ちょ、ヒョンジン.......！』