ベランダの恋＿2

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1時間ほど残業して、
ふと隣のフロアを見ると宮田もまだデスクにいた。


ごはんいこ


宮田にLINEを送ったら、
机の上のスマホを確認してこっちを見てきたから目が合った。



ちっちゃくOKマークしてきて、
その後すぐスマホをいじってるから待ってると


みやたあと5分!


ってレスがきた。








ゆっくり片付けしながら暫く待ってると

｢お待たせー｣

って宮田が俺のデスクまで来た。



｢ん、行くか｣




お先でーす、って残ってる人数人に
宮田が言いながらフロアを出ていくから
それにぺこぺこ頭を下げながら続いた。



宮田が自分のフロアにも声掛けてて、
それに顔を上げた小島さんが宮田に会釈して
流れで俺にも気づいて頭を下げてくるから
おなじく俺も小さく頭を下げた。






:
:






｢あれ？待って、鍵ない｣

｢はあ？どこの？｣

｢家の｣



ご飯を食べ終わって、
お会計しようと立ち上がると
宮田がスーツのポケット全部に手を入れて探してる。



｢鞄じゃないの？｣

｢あれー？さっき見たけど入ってなくてさ｣




今度は鞄をガサガサしだすと
｢あ｣って声を出して一時停止した。




｢やばい。会社だ｣

｢は？まじで？｣

｢今日俺資料室の鍵預かってて、
帰りに返さなきゃって忘れないように引き出しに入れっぱなしだったんだよね｣

｢家の鍵もそこにあんの？｣

｢うん、
無くさないように全部いっしょにしてたから｣







ということで、
もう一度会社に逆戻り。



つか、もう俺たちが退社して
1時間半？それ以上経ってるから
開いてないと思うんだけど……。





｢タマ、家開かなかったら泊めてね｣

｢絶対やだ｣




幸いに今日行ったお店は会社から
割と近いところだったから
歩いて5分くらいで会社に戻ってこれた。









絶対誰も居ないと思ってたのに
外から見たら俺たちのオフィスにはまだ電気がついていた。

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