恋愛のススメ〜千賀の場合〜

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ドンしてる手をとって、
引き上げればAちゃんは僕の胸の上に大人しく乗っかった。


うつ伏せでくっついてるAちゃんを
ぎゅってして。




｢はい、もうおしまい｣



髪の毛を撫でてあげれば、
俺の上でクスクス笑ってるAちゃんの振動が伝わる。





それにしても、
体と体が密着してるこの状態。


Aちゃんの温度とか、匂いとか
リアルに伝わってくるからヤバい。





抱きしめても、キスしても
やっぱりそれ以上が欲しいって欲望がむくむくと湧き上がる。




ニカミツに言った言葉、
前言撤回しないといけないな。



でも、これは軽い気持ちなんかじゃない。


想いを伝えあって、お互いに
好きだからこそ全て欲しくなるんだから。







Aちゃんの腕を更にひっぱると、
僕の胸の辺りにあったAちゃんの顔が目の前にきた。




｢……かわい、｣



照れるAちゃんに、またキスした。


Aちゃんの体勢が苦しいかなと思って、
180°反転して今度はAちゃんが下に。



Aちゃんの頭と、腰に腕を回して抱きしめながら何度も何度もキスをして。



段々と漏れ出す吐息が僕を昂らせていく。






｢…シャワーする？｣




耳元で聞けば、こくんと頷くから。


Aちゃんを起き上がらせてあげて、
お風呂場へ見送る。




シャー、と遠くで水の音が聞こえだしたから
カバンの中の財布からアレを取り出してデニムのポケットに忍ばせた。



実は1回目のデートの時も
もしもの時に備えて用意はしてたんだけど。



それから入れっぱなしになってたことに
超ありがたく思う。






シャワーからあがったAちゃんは、
部屋着のTシャツとショートパンツで。



こういうラフな格好って、
余計に可愛さ増すよね。




｢僕も借りるね｣



入れ違いでお風呂場へ行くと、
タオルが用意して置いてくれてあった。

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