112 救い ページ21
最後の方は照れくさそうに話してくれた大野先生
「忘れてなんか……
でも、こうやって学校行ってアルバイトして、毎日を慌ただしくして過ごしていると、記憶喪失のことなど、無かったかのように思います。
ずっとこうしてきたような……
今の私が『私』のような……。」
相葉君がオムライスを運んできてくれた。
お、うまそ
と呟いて早速スプーンを手に取る大野先生
「やっぱ、今Aちゃんに会いにきて正解だった。
Aちゃん、ぜってーおいらに会いに来てくれない。」
大野先生の目は既にオムライスに集中してるけど、何故だか発した言葉はとても強くて。
「大野先生のことは忘れませんよ。」
私はそれに応えた。
「……それでいいんだよ。
忘れてしまっても。
AちゃんがAちゃんらしく生きられたらそれがおいらにとって本望。
無理して思い出さない
取り戻そうとしない
今出来ることやってくだけ。
そしておいらはオムライスを食べるだけ(笑)。」
おどけて話す大野先生
それに私はまた救われる。
オムライスを完食した大野先生は
それから何をするということもなく
じゃあまた食べにくるね、
と席を立った。
外まで見送りにいくと
「Aちゃんおすすめのオムライス、ほんと旨かった〜。
今度来た時も『おすすめ』よろしくね。」
と柔らかい笑顔を残して帰って行った。
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ゆいねごと(プロフ) - sky57421970さん» コメントありがとうございます！読んで下さってる方の感想をきく機会がなかなかありませんので、とても嬉しいです。更新スピードは遅くて心苦しいですが、より楽しんで頂けるよう頑張ります！ (2019年2月23日 22時) (
レス) id: 2da354f69e (このIDを非表示/違反報告)
sky57421970(プロフ) - 初めまして。更新されるのを楽しみに待ってます。物語の展開が色々と変わるのでわくわくしながら読ませていただいています。これからも応援しています。 (2019年2月23日 6時) (レス) id: 19356e08eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やわらかなあたま | 作成日時：2018年9月14日 11時
