誰にも言えない潜入捜査。【ハイキュー】【鬼滅の刃】

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鬼が来たのだと思って臨戦態勢になったのであながち間違いではなく、私は何も言えなかった。


でも、こんな絶好のチャンスで襲ってこないなら、研磨は鬼じゃないのかな。


「別に無理に隠してる事を言って欲しい訳じゃないけど、もしバレー部の皆をよく思ってないとかだったらやめて。」



つまり、研磨は、私が部員を疑うような目をしていたから、

部に何か支障をきたすかもしれないって思ったのか。


研磨って、興味ない素振りしてるけどなんだかんだ部員の事が大切なんだなと思った。



てか、違う。そうじゃなくて。


どうやって研磨の誤解を解くか考えないと。



部員とは仲良くなりたいから研磨に疑われたままではいたくない。



頭を必死に回転させて打開策を考える。


すると、私はある事を思い出した。


『ほんとは言うつもり無かったんだけど…』

『実は、私の友達の一人が行方不明事件の被害者なの。だから、犯人を探したくて。
それで、バレー部の人達を疑ってたの。ごめんなさい。』


これは、転校初日に鈴ちゃんについた嘘だ。


なんでこの事を先に言わなかったんだ私。

これ言えばもっと楽に情報を収集出来たのに。


この事を聞いた研磨は、猫のような目を大きくして、驚いていた。

『だから、さっき研磨が来た時も襲われる、って思っちゃって、つい睨んじゃったのかも。

本当にごめんね。』



これで言い訳は完璧だ。

しかもこれから動きやすくなる。



「…そっか。俺こそごめん。」

『大丈夫だよ！そんな人が部活にいたら疑うのも無理はないよね。』

研磨は気まずそうに縮こまってしまったので、
私は大丈夫だと伝える。


「研磨何サボってんだ！戻ってこい！」

丁度良いタイミングで黒尾さんがサボっていた研磨を呼び出したため、研磨は練習に戻っていってしまった。





とりあえず、研磨は鬼じゃなかった事が判明したので今日は良しとしよう。


ていうか、何で私は襲われないんだろう。


少しモヤモヤしたまま、私はあと少しで始まる休憩のためにドリンクを運んで行った。



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