米花町の視える子。【名探偵コナン×呪術廻戦】

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ギャーギャーと騒ぎ立てる霊達。その声量に眉をひそめる瀬川。耳を塞ぎある程度落ち着いたところで、再び口を開く


『…私は瀬川A。帝丹小学校1年生をやっている』


やっている…とは。その場にいる全員が疑問符を浮かべたが瀬川はゴホン、と咳払いをして誤魔化す


『で？左から順に自己紹介して。その様子だと自分の名前も覚えているんでしょ？』

「な、なんか嬢ちゃん大人びてんな…イマドキの子って皆こんな感じなの？」

『質問を質問で返さないでよ背後霊その1』

「はい！！俺萩原研二って言いまーす！よろしくねAちゃん！！！」



彼らを信用していない為か少し当たりが強いように感じる。彼らに悪意は無いとはいえ、瀬川含む呪術師は普段から似たような類いと対峙している。良い印象を持たないのも致し方無いのだろう

そもそも、ここまではっきりと姿が視える霊は初めてであった。それだけ今世での心残りがあるということ。先程の安室透もとい零と何らかの関係があるのだろうが、これ以上は聞かない方が良いと判断した



左から伊達航、萩原研二、松田陣平、諸伏景光。4人とも警察官だったそうだ。全員死期も死因もバラバラだが、ある1人だけをこの世に残してしまったことが心配で今もこうして留まり続けている

さしずめ、そいつが零という訳だ。



「いやーそれにしても。俺達と話せる人間がいるなんてな！しかもこんな可愛子ちゃん！嬉しすぎて昇天しちまいそうだぜ」

「もう死んでるだろ」

「笑えないジョークだな」


『……んふっ』



余程仲が良いらしい。珍しくツボに入ってしまい笑い声が出てしまった。案外子どもらしい一面にほっこりするが、改めて気を引き締めた伊達が話しかける


「ま、今はここまでしか話せねぇかな。そのうち嬢ちゃんも分かってくるさ」

『…知りたくは無いけど』

「つれねぇこと言うなよ。どーせお前とは腐れ縁になりそうだし。これからもよろしくなAチャン」



この世界で話せるのはお前だけなんだし、と乱暴に瀬川の頭を撫でる松田。勿論瀬川には触れられない為、ひんやりと冷たい空気が漂うだけだが

あの友人達が生きていたら同じ年頃だからか、ほんの少し彼らに気を許した瀬川。暫くはポアロに顔を出すようになるだろう




………なんせ、あの後食べたケーキが絶品だったし。

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