【刀剣乱舞】政府から審神者に人事異動することになった (ページ11)

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１０話ページ11

博多の手入れが完了した。
本当は起きるまで側に居てあげたかったが…風呂場とか、厨とか…掃除しなきゃならない場所が沢山ありすぎるからねェ…本当に申し訳ないが、今回は掃除に向かわせてもらうことにした

ちなみに包丁の手入れに関してだが…まだ、してはいない。否させてもらっていない。包丁が博多が起きたら手入れを受ける、とのことだったからねェ…

「それじゃ包丁。アタシたちはまず厨に行ってくる。博多が起きたらアタシのところに来るように言ってくれるかい？あの時の約束を果たさにゃならんからねェ」
「…ん、わかったぞ～！」

最初は警戒心剥き出しだった包丁も、最終的には可愛らしい笑顔を見せて頷いてくれた

静かに手入れ部屋を出ては、厨へと向かった。
厨に着くまでの間も辺りを警戒しなが歩いていたが、攻撃して来る者や監視している者も誰一人いなかったから少し安心したがねェ。

「此処か」
扉に手をかけては大きく横に引くと、建て付けが悪くなっているのかガタ……ガタ…と強く引かなければ開かなかった。ので……

「ほら、どいとけA」
「いやッ、ちょ、まッ！」

…日本号が蹴って扉を吹っ飛ばしてしまった。流石レベルも打撃やらもカンストしてるだけはあるねェ…？

見るも無残になった扉を厨の外に出しては空気の流れを良くするために小窓開ける。
外から流れ込んでくる空気は最初、ここに来た時よりかは澄んでいるように思えた。

「ここがこれからのアタシ達の本丸…か…。どうなる事か分かりゃしないねェ。ってか、燭台切とかはいンのかい？」

食料が置いてあるところを見ては残りを確認しながらも日本号にそう聞くと、小さく首を振った。

「包丁にある程度聞いたら、もう居ないって言ってたぜ」
「……そうかい」

別にアタシも料理はできる方ではあるンだが…しょうがない、か
「……うっし。食料は大量にある！掃除が済んだら日本号が望む物でも作ってやるから精一杯頑張るンだよ。酒だって許すさね」

「お、太っ腹じゃあねぇか。そんじゃ頑張らせて貰うぜ。…にしても、正三位に厨掃除させるなんてなぁ？」

酒、と出た瞬間にやる気を見せた日本号は弄ぶようにアタシの頭をぐしゃぐしゃ、と撫でてはけらけらと笑う。
こんな日本号の楽しい日々がいつまでも続いて欲しいものだ

「…どれ、審神者よ。我にもその掃除を手伝わせてはくれぬか？子らが痛みに耐えておる中、父が一人、怠けているのはよろしくないのでな」

厨に別の声が響いた