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第6話:依頼。 ページ6

「依頼、ですか?」

「そう!
君が正式に依頼をしてくれれば、
私達もそれなりに対応出来るんだよ。
君の命を守りたいんだ」

太宰は、探偵社に着くなり何なり、
Aをソファに座らせ、
唐突に依頼の話を持ち掛けた。

「い、いえ!自分の身くらい
自分で守れますよ!」

手をブンブンと振り、
間に合っていると言うA。

「レディに危険が及んで
いるのだよ?私に手助けを
させてはくれないかい?」

太宰はAの手を握り、
優しく撫でる。

「良いですから!本当に!」

「でも、心配ですし...
じゃあ、その依頼、僕が受けても
良いですか?
あ、ほら、院の時のお礼も兼ねて」

今まで黙っていた敦が口を開く。
提案してはにこりと頬笑む。

「ナルホド。
その方が良いかもしれないね〜
敦君の個人的な話も含まれる案件だから、
お代は安くて済みそうだよ〜?」

「いや、でも」

オロオロとするA。

駄目ですか?と視線を向ける敦。

「どーせ行く宛も無いんでしょ?」

太宰が言った。

「な、何故それを!」

「うぉう♪うぉう♪心中〜♪」

太宰はいつの間にか、ヘッドフォンを
はめて、音楽を聴いている。

「泊まるところがない。
お金も無いんじゃない...?」

鏡花が呟く。

「洋服も少し汚れてる。
働くなら、下のうずまきがお薦め。
確か、人手を集めてるって言ってた」

「分かるよ、君の気持ち...
僕も最初は無一文で...」

何だか切なそうに言う敦。

「あはは...
あ、そう言えば、名前言ってなかったよね
私はAA」

「僕は中島敦。宜しくねAちゃん」

「私は泉鏡花」

「じゃあ、Aちゃん。
早速だけど、買い物に行こっか
夕飯の食材とか買わないと
行けなかったし」

「Aの洋服も買う」

チャカリと小銭入れを
手に持つ鏡花。

何だか、普通に接してくれる
この二人に、ジーンときた。

第7話:谷崎兄妹。→←第5話:黒と白。



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設定タグ:文スト , 中島敦 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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緑野アリス(プロフ) - 粋さん» コメントありがとうございます!これからも精一杯頑張らせて頂きます! (2018年6月27日 19時) (レス) id: 1ea7b4cf06 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とてもこの作品好きです!夢主ちゃんもとても可愛いです。更新頑張ってください! (2018年6月27日 19時) (レス) id: 232d77c3ac (このIDを非表示/違反報告)
緑野アリス(プロフ) - さくらさん» コメントありがとうございます!これからも精一杯頑張らせて頂きます! (2018年6月12日 20時) (レス) id: 1ea7b4cf06 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - はじめまして!さくらと言います!このお話とても面白いです(*^^*)これからも頑張ってください!応援してます!このお話大好きです(*^^*)出来たらコメント返してくれると嬉しいです!!!おこがましくてすみませんスライディング土下座 (2018年6月12日 20時) (レス) id: 05de94b2f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緑野アリス | 作成日時:2018年6月12日 17時

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