第１１話:就寝前の怖話。(2) ページ11
＿＿＿＿＿。
「ｲﾋﾋ...」
不気味な笑い声が聞こえた。
後ろを向くと、そこには老婆が立っていた。
顔はしわくちゃで、ボサボサの長い白髪を下ろし、
まるで山姥のようだ。
「そこの嬢ちゃんを探しているのかい？」
「はい、そうです。知りませんか？」
「ﾋｯﾋｯﾋ...わしゃあ、知らんねぇ。
その嬢ちゃんはきっと、神隠しにあったのさ。」
「か、神隠し？」
今時、そんなことが起こりえるのだろうか。
それに、この老婆も怪しい。
気味が悪い。
「あんた、今あたしの事を気味が悪いと思ったろう？」
「え？いえ、そんなことは」
「嘘つきは嫌いだよ！！！」
急に人が変わったように怒鳴り付けてくる老婆。
「あの嬢ちゃん、そこのお地蔵さまを壊したのかい？」
はっとして地蔵を見る老婆。
「ぁ、ぁぁぁ...いかん。いかんいかん。
逃げなきゃぁ..皆に教えなきゃいかんねぇ。
山神様が怒ってらっしゃる...」
杖をツカツカと着いて急ぎ歩いていく老婆。
「山神様？なんだそれ」
男は、不思議に思いながらも老婆の後をつけた。
老婆の後をつけたはずが、途中で老婆を見失った。
「さっきまでちゃんと...！」
ちゃんと後をつけていたのに。
驚きが隠せない男。
気がつけば、山の深くまで入ってしまったようだ。
辺りは木々以外見当たらない。
すると、ふと後ろから気配を感じた。
男がばっと振り替えるが、誰もいない。
きっと気のせいだろうと思った男は、前に
視線を向き直すと...
「...わたしの眼をかえして...」
その後、男女の姿を見た者は
誰一人としていないという。
「これは、眼を失った老婆の怨念。
災害が起こり止まなかった村は、荒れ果てて
食物は育たなくなり、村人たちは飢えていた。
そして、村人から神様に生贄を捧げることに
なった。
選ばれたのは...白髪の老婆。
厭だと抵抗する老婆を大人しくさせるため、
村人たちは老婆の目玉を潰した。
そうやって、老婆は生贄となった。
でも結局、村から災害は消えなかったらしい。
結果、怒った老婆が怨霊となり村人たちは
次々に死んでいった。
その老婆を鎮めるため、村人たちは老婆を
神様として祀り、祠を作った」
「そ、そんなに怖い話が...」
敦は物凄く震えていた。
「これは本当にあった話」
「更に怖い...」
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緑野アリス(プロフ) - 粋さん» コメントありがとうございます！これからも精一杯頑張らせて頂きます！ (2018年6月27日 19時) (
レス) id: 1ea7b4cf06 (このIDを非表示/違反報告)
粋(プロフ) - とてもこの作品好きです！夢主ちゃんもとても可愛いです。更新頑張ってください！ (2018年6月27日 19時) (レス) id: 232d77c3ac (このIDを非表示/違反報告)
緑野アリス(プロフ) - さくらさん» コメントありがとうございます！これからも精一杯頑張らせて頂きます！ (2018年6月12日 20時) (レス) id: 1ea7b4cf06 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - はじめまして！さくらと言います！このお話とても面白いです(*^^*)これからも頑張ってください！応援してます！このお話大好きです(*^^*)出来たらコメント返してくれると嬉しいです！！！おこがましくてすみませんスライディング土下座 (2018年6月12日 20時) (レス) id: 05de94b2f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑野アリス | 作成日時：2018年6月12日 17時
