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ふと目が覚めた。あの出来事の後、体力の限界を迎え気づかない内に少し寝てしまったようだ。まだ、辺りは暗くカーテンの隙間から月の光が差し込んでいて夜だと分かる。ロボロの姿はもう見えなくて、背中には毛布が掛けられていた。多分ロボロが掛けてくれたんだろう。
そういえば、キスなんて軽々しくしてしまったけど軽い女だと見られていないだろうか。後にあの事を思い出すと少し恥ずかしい事をしてしまった風に思う。
ロボロも恥ずかしく思って早いところ忘れてくれるだろう。
毛布を体からのけて、ベッドから固まった体を起こす。時刻を確認しようと視界の悪い中、目を細めて時計を見た。時計の針は12時辺りを指していた。まだまだ夜中っていうことか。変な時間に起きてしまった。
『そういえば、トントンは…』
トントンの気配を感じず、部屋を見渡すがトントンの姿はなかった。多分、多忙な彼は仕事を徹夜でやっているのか、それなら書記長室にいるんだろう。眠気も覚めてしまったし、ちょっと会いに行くか。
乱れた髪の毛を手櫛で整えて、綺麗になった軍服の上着を羽織り自室からでる。
少し寒気を感じさせる夜の気温に曝け出された生足が凍えながらも、トントンの居るであろう書記長室へと向かった。
…
書記長室の近くまで来ると、書記長室のドアの隙間からは室内の光が一筋に伸びていた。やっぱりトントンが仕事をしているのだろう。
早く会いに行ってとりあえずお話でもしたり、珈琲でも淹れてあげよう。
そう意気込んでドアの方へ足を進めトントンに会いに行こうとしたが、部屋の中から聞こえてきた話し声によって足を止めた。
gr?「……は…………だが。トントンはあいつについてどう思っている?」
tn?「俺は…仕方ないとは思ってる」
gr?「そうか…」
tn?「んで、なんでわざわざ夜中に聞いてきたん?」
gr?「…恥ずかしいことだがら周りに言うなよ?…Aのことを独り占めにしたい。だが、周りの奴らもおるし、できるわけがない」
私の名前…?
tn?「おん…俺やってそう思ってる」
gr?「もしAが、俺ら以外の男に連れられたらどうする?」
tn?「俺はどうにかなっちゃうかもな…」
喉を締め付けられて苦しそうなトントンの声を聞き、トントンの気持ちを踏みにじってしまい、盗み聞きしたのが悪く感じてしまう。
そして、もう聞いてられずドアノブへと手を掛けてはドアを開けた。
『トントン…っ!』
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Rin - シャオチャンのところ見ててなんか見たことあるって思ったら...え、え、ちょっと待ってください、夢で見ました...え?奇跡...?正夢だったのか...本当に奇跡... (2021年3月22日 15時) (レス) id: ee43a6ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
Ayame(プロフ) - …...|*・ω・)チラッ。あの...41話が行方不明ですよ(ボソッ)いつも応援してます!!!(クソデカボイス) (2020年8月4日 0時) (レス) id: b3758e01fb (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - tntntntnさん» tntn (2020年7月20日 22時) (レス) id: ba86ab62db (このIDを非表示/違反報告)
tntntntn - 神ですね。語彙力の低下 (2020年7月20日 22時) (レス) id: 90c9bf8c0a (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - こうめさん» ありがとうございます!更新がんばります (2020年6月12日 7時) (レス) id: ba86ab62db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みんなのあいじん | 作成日時:2020年5月6日 19時