15,カジノ潜入編 ページ17
なるほど。つまり、無個性の人間に、自分の個性は効かない。それを利用して、こいつを見つけた訳か。猪突猛進な性格の割に、小回りが利く奴だ。まぁ、周りをどよめかせ、派手な見つけ方をしたという点については、褒められることじゃないが。
「じゃあ早速、消すか」
「待て。ここだとまずい。外へ連れて行く」
情報を流した所も吐いてもらわなければならない。ここでこいつを消して仕舞えば、証拠がなくなるも同然。それを聞くと、Aも「あぁそっか」と頷いた。そこに関しては無頓着というかなんというか。「見つけて処分する！！」という
「じゃあさっさと……」
そう言いつつ、針が個性を発動させようとした時、笑い声が聞こえた。その声の方へと、反射的に身をよじった二人は、目の前にいた無効化の男を見失う。
「は！？」
「いない…」
「悪いが、こいつを捕まえて貰う訳にはいかない」
敵の個性か？透明化、がいいところだろう。何故なら、相手の姿も見えないからだ。情報を漏らされることを配慮して、敵も動いていたか…！！
「危険だA。ここは一旦」
「嫌ですね！！私は今、終わらせたい！！」
「ほぉ？だが、俺は一度食らった個性は喰らわないぞ？」
Aは声を聞いているのか、無言を貫く。真剣になっている様子は久しぶりに見た。見えない敵、聞こえる声、組長の命、それらが混ざったAは…。
「さぁ、どうする！？」
「うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！！！！」
声のした方へ、酒瓶を投げつけた。店内は騒然としている。まずい、このままではヒーローが来てしまうかもしれない。と、針が少々焦っていると、いっ…という鈍い声がした。どうやら命中したようだ。
「ははっ。やっぱ実力行使ってなぁ！！駄弁ってんじゃねぇぞ、私は…強えかんな！」
「うわぁ、自信満々」
しかし、Aの言葉は本当だ。声が聞こえた方向へ、的確に投擲し、当てる。戦闘能力は抜群。あとは、なんとかなるだろうというアンニュイな考えを捨ててくれさえすれば、最強になれそうだ。
「さぁて、道を開けろ」
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マリイ - 治崎廻大好き (2022年3月20日 16時) (携帯から) (
レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
いずでく - うわーーーーん！ (2019年1月8日 16時) (レス) id: c864c21ee8 (このIDを非表示/違反報告)
ねじる - 泣きました。。。良いお話です。でもこれ見ると、死穢八斎會の人達ってホントにヴィランなのかな？って思えてくるwww良いことですけどね！ (2018年12月9日 15時) (レス) id: b17a466711 (このIDを非表示/違反報告)
百聞(プロフ) - ゆうなさん» 泣いていただけるとは思いませんでした。ありがとうございます。感動していただけたことが何よりも嬉しいです。 (2018年4月29日 13時) (レス) id: c88b707ff9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - めっちゃ泣いてます………感動しました…素敵なお話ありがとうございました…！！！完結おめでとうごさまいます。更新お疲れ様です (2018年4月29日 13時) (レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百聞 | 作成日時：2018年3月4日 21時
