検索窓
今日:11 hit、昨日:6 hit、合計:334,615 hit

46 ページ46

.





砂利の道を少し歩くと、足音に気づいたユンギがこちらを振り返る。

待ってましたとでも言うような顔で、私を見た。

私はソクジンと色々あったあとなのに、こいつだけ余裕なのが腹立つけど、今はなんか許せた。





YG「おいで、A」





そう言って立ち上がり、私に向かって両手を広げてくる。

なにそれ、ずるい、

そんなの、飛び込むしかないじゃん。





「ユンギっ、!」


YG「遅すぎ、すげえ待たされた」


「ごめんなさい、」


YG「許せねぇな」





そう言って甘く口付けをされた。

いつもみたいに激しいキスじゃない、優しく包み込むキス。

やっぱりユンギだ、ユンギのキスだ。


そう実感したら、なんだか泣きそうになってくる。

ずっと、こうしたかった。

そして伝えたかった言葉が、次々に溢れ出て止まらない。





「やっぱりユンギしかだめだった、自分勝手でごめんっ、離れてごめん…、」


YG「…あー、分かったから」


「ごめんっ、ごめんね、」


YG「うっせぇな、黙って泣けよ」


「ううっ…、」





ユンギの大きな胸をかりて、私は大泣きした。

そして、大切な人がこんなにも近くにいる尊さを噛みしめた。


幸せは当たり前じゃない。

自分で掴むものだし、相手に掴んでもらうもの。





YG「まあお前には俺しかいねえってこと、最初から分かってたから」


「ごめん私、気づくの遅すぎたよね、」


YG「ほんとだわ、寒くて死ぬかと思った」





寒いのに宿の中に入ろうとしないのは、私から離れたくないのか、それとも私で温まっているのか。

どっちでもいいし、どっちでも嬉しい。

このまま時が止まればいいのに、なんてくさいことを考えた。





「私が来なかったら死のうとしてたんでしょ?テヒョンから聞いたよ」


YG「あいつあとで殺すわ」





ほどほどにね、とユンギの真っ白な手をとって、宿の中に引っ張った。


温かくて、幸せだった。





.

47 TH→←45



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (255 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1201人がお気に入り
設定タグ:BTS , 防弾少年団 , ユンギ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

さくらんぼ - ユンギヤアアアアアアアアーー!! まじで 可愛い キヨ (2019年6月17日 23時) (レス) id: c306612a0b (このIDを非表示/違反報告)
k(プロフ) - 空気読めなくて図々しい彼女ちゃんにもはや爆笑 (2018年12月5日 11時) (レス) id: 783d9deaa6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんぎらぶ - もうシムクン(胸きゅん)だらけでやばい…。ユンギ好きこのお話みたいに愛されたい← (2018年11月27日 18時) (レス) id: 8bf3196fdf (このIDを非表示/違反報告)
moai(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!更新楽しみにしてます! (2018年11月25日 18時) (レス) id: d5d0b8a583 (このIDを非表示/違反報告)
兎に恋した兎 - このユンギさん推せます。 (2018年11月11日 20時) (レス) id: 5d350162f8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2018年10月11日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。