好きの想いは永遠に。【探偵チームKZ事件ノート】

一番見たくないモノ。 ページ7

＊

試合が終わった。

結局一点差でKZが勝ち、例のチビ男子がグラウンドの真ん中で拳を空へ突き上げたのが数分前。

私はあまり信じられなくて、しばらく観客席で一人グラウンドを眺めていた。

空はもうオレンジ色に染まっている。

・・・もう帰ろう。

そう思って足を速めると、翼が目に留まった。
まだグラウンドにいる。

そこに立花さんが近づいていって・・・

嫌だ。見たくないよ。

でも、足が、金縛りにあった様に動かない。

翼が何か言うと、立花さんは真っ赤にして恥ずかしそうに、翼の頬に、


キスをした。



あぁ、一番見たくないもの見ちゃったな。


その後翼が立花さんの唇にキスをする。


不思議と涙が止まらない。


私は、走り出した。

もうあの場にはいたくない。

ねぇ、何で立花さんなの？

立花さんは、可愛くて成績もいいから？

それに比べて私は、顔も普通だし成績も悪いから？

私じゃ、ダメなの？

私は、こんなにも翼を愛しているのにね。

ふと、クラスの人の言葉を思い出した。

「仲良しでいてもさぁ、恋愛対象として見られなきゃ、意味ないよね。」

「そうだよねー。相手は、ただの友達って思ってる可能性あるもん。」


そうだ、私は、翼にとって、





"ただの"幼馴染だったんだ。







それなら、幼馴染＿＿こんな関係、いらない。

直接宣言。→←ツバサファンクラブ。

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