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奇病/IF ページ7

「ならよかっ…」
彼の頭を撫でようとした時だった。
「ッ゛…ゴホッ…ゴホッ」
苦しそうに咳をした。
手を口で抑えて、
もう片手を胸元に持っていき苦しそうに
手を硬く閉ざしていた。
「ルー…」
「だ…ッ!大丈夫ッ゛だか…ッら!」
咳を抑えながらも彼は必死の笑顔を
見せた。
大丈夫じゃ無いじゃ無いか。
ゴホゴホと咳をする恋人の背中を摩る事しか
出来ない。

俺は、ひたすらに摩った。
何かできないかと水も持ってきて飲ませた。
少しは落ち着いたのか喋れる様になった。
「ジル君、悪いね…」
彼は酷く落ち込んでいた。
「気にするな。」
そこまで気に病むことはない…のに。
「オルスティンには話した……」
「い、言わないで!!」
俺の言葉の途中でルーシャスは
酷く焦った顔をして食い付いてきた。
「…なぜだ?」
「し、心配かけたく無いんだよ…。ほら、
オルスティンはオルスティンで毒の事があるし
僕の事言ったら…あの子優しいからきっと
治す方法探すと思うんだ…。彼の研究の
邪魔はしたく無いからねぇ…僕も
手伝いたかったんだけど…」
そこまで言うとルーシャスは自分の掌を見つめ
グッパッと動かしていた。
「生きて手伝えば良いだろう?」
花が生えてくる奇病、でもそれ以外に
弊害が無いならと口に出す。
「……そうだね。うん、手伝えるね!」
ルーシャスはニッコリと笑った。
「少し位、役に立てるかなぁ」
と、嬉しそうに口にした。
…何故か胸騒ぎがする。
ルーシャスは大丈夫なのに。
何故だ?
「ジル君、どうしたの?」
俺の表情を見てか、ルーシャスは心配そうに
俺の顔を覗き込んだ。
「ん?…いや。」
何となく
何と無く、ルーシャスを抱き寄せる。
花が咲く部分は優しく触れ、潰さない様に。
「…!?」
ルーシャスが知らない内に手から
零れ落ちそうな気がした。


その日からルーシャスは部屋から出ず、
俺を介してオルスティンの研究を
手伝っていた。
「見られたら心配かけちゃうから…」と。
少し面倒に感じつつ、俺の研究していた事や
オルスティンの進捗を全て話し引き継いだ。
同時に
その日からルーシャスはめっきり
海洋生物の研究をしなくなった。
同時にすれば良いものを…
加減を知らないのか…と少し呆れていた。
が…、ルーシャスは俺にだけ伝えてきた。
「僕もう海洋生物の研究から降りる。」と
それはそれは淡々と。
驚きを隠せ無かった。

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作者名: | 作成日時:2020年12月2日 19時

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