十四の闇 ページ15
(まだ続きます)
まだ二人の死を村に知られてはいませんでしたが
いつ知られるかも分からないので山奥の小屋にひっそりと住み始めました
私が火にくべる薪を集め山に入っていると
何やら胸がざわつくような嫌な予感に包まれました
私は薪を投げ捨ててすぐさま小屋へと戻ると
姉が光の無い目でこちらを見ていました
詳しく言えば光の無い目をした姉の【頭】ですね
肉を喰いちぎる嫌な音をたてて一人の男性が背を向けて座り込んでいました
その手には白く細い女性の手
周りには足や髪の毛が散らばって男性は血溜まりの中で黙々と肉を
＿＿＿＿＿＿姉を喰らっていました
(ﾌﾟﾂﾝｯ)
私の頭の中で何かが切れる、そんな音がしました
気がつくと私は頭から血を被ったように全身が血だらけで片手には薪を集めるための斧を握っていました
その男性は手足をバラバラにされて倒れていました
私がやったのか？
私がこの人を殺してしまったのか？
思わず斧を地に落とした時に、男性の首がゴロンと私の方を向きました
鬼「そんなもので死ぬわけがねぇだろう！！俺は【鬼】だぞ！！！」
鬼……？
鬼って何だ？
死なないのか？こんなにも切られていて？
そんなの…………勝てないじゃない
鬼は私に標的を変えて、バラバラになった手足を自力でくっつけ
勢いよく襲いかかってきました
ろくな人生じゃなかった
静かに目を瞑ったその時＿＿＿
？？「ギャーギャーうるせぇんだよ」
低く鋭い声が聞こえたかと思うと、先程の鬼が苦しげな声をあげて静かになりました
私は瞑った目を静かに開くと
そこには一人の男性が私を庇って立っていました
黒い髪
大きな背
彼が振り返ると蜂蜜色の目が私を見つめていました
？？「…………お前…泣かねぇんだな？」
それが彼の第一声でした
A『……泣いたら……姉は帰ってくる？』
そう言った私の言葉に彼は驚いた表情をしていました
家族が全員死んで何の感情も無くなっていた私は可愛くない少女でしたでしょうねぇ
すると彼は屈んで目線を私に合わせて言ったんですよ
"俺と来い"
何も説明もせず、ただそれだけ言って私を抱えて走り出したんです
今思えばただの誘拐ですよねぇ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 196人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Saku Saku(プロフ) - 面白いです。続きが楽しみです。 (2020年6月1日 7時) (
レス) id: a54c72ba26 (このIDを非表示/違反報告)
Soa?(プロフ) - 急で申し訳ないのですが、もう更新されないのですか？ (2020年2月19日 4時) (レス) id: d2582c1b2a (このIDを非表示/違反報告)
りお - すごい面白かったです！ (2019年11月20日 1時) (レス) id: 28bc96d431 (このIDを非表示/違反報告)
ミュリアム(プロフ) - ツクヨミさん» ありがとうございます！頑張ります！！ (2019年11月9日 9時) (レス) id: 221b7a1bc3 (このIDを非表示/違反報告)
黒月(プロフ) - 訂正で善逸の名前間違えてしまってますよ。 善一ではなく逸材の｢逸｣ですよ。 話面白いです。 続き首を長くして待ってます。 (2019年11月9日 3時) (レス) id: 00ef7cdcbb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミュリアム | 作成日時：2019年10月29日 1時
