極道の若頭がブラック本丸へ参る

行こうか ページ12

＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿



俺は庭への廊下を一人歩いていた




まぁ……あの二人の言い分も分かるがな

俺の世界ではそれが当たり前だ

むしろあの二人の方が正しいのかもしれねぇ

大切なもんを守ろうとする姿勢…悪くねぇ


考えながら歩いていればいつの間にか刀達が集まる庭にいた



安定「あ、主やっと来た」

歌仙「全く、呼んでおいて遅れるとは雅じゃないね！」



A『すまんな、……残念だが二振り残るらしい』


俺がそう言うとあからさまに顔を歪める刀がチラホラ

きっとあの二振りの兄弟家族なんだろう



燭台切「鶴さん……」

伽羅「………フンッ」



厚「いち兄来ねぇのかな…」

平野「いち兄がいないと……僕らは」

秋田「いち兄…」



A『強制は出来ねぇ…………』


俺がさらにそう言えば、短刀達涙を零しそうになりながら歯を食いしばった


A『ﾌｯ………でもまぁ＿＿』


俺はここで一度言葉を切って後ろを振り返る






A『大切な兄弟や家族を……お前らは悲しませることはしねぇよな？』


ニヤリと俺は遅れてやってきた二振りに向かって笑っいかけた


真っ白な男と煌びやかな服を着た青い髪の男




燭台切「鶴さん！！！」



粟田口「「「いち兄！！！！」」」



暗い表情を一変させ、彼らは二振りに飛びついて行った



鶴丸「……お前を信じたわけではない……こらから見極めさせてもらう」


一期「弟達を守るためです……過ごしていく中で見極めましょう……貴方が主として相応しいかどうか」



確かに目にはまだ警戒の色があるが……どこか吹っ切れたような顔をしていた




A『いい面してんじゃねぇの』



俺はぐるりと辺りを見渡してそこに全員がいる事を確認した





A『さぁーて……これから俺らの新しい家へ行く……お前らはまだ弱ぇ、一から俺が直接に鍛えてやるよ……




＿＿＿＿＿＿ちゃーんと着いてこいよ？』





全振り『『『『はい！！！/おう！！！』』』』






今ここにて、極道の若頭と刀剣達の新しい日常が始まる＿＿＿＿

宴→←刀剣達の心情 薬研side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す