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尾浜side
好きな理由
元々彼女との接点は無かった。でも、たまに見かけることが今の5年生の中で俺だけにあった。
美人くのいちの1個上の先輩にくっついてて、その人を追っていれば、彼女を見ることができた。
その成り行きで、特別感のある彼女について知りたくなり、恋をしたんだと思う。
俺って意外と単純なのかも。
だから、先輩に告白するフリをして、こっそり物陰にいる彼女に告白した。
知らない相手だと断られるかと思ったが、保留ということで、なんとか首の皮一枚繋がったようで安心した。
そんなことがあって、無事進級して、これからどうやって彼女に近づこうか考えていると、ピンクの制服の子が長屋を歩いていた。
彼女だ。
タイミングバッチリだが、どうやって声をかけよう。
ぼーっとしていて、真後ろにいても気づかない。
ここで1発、印象付けようという考えにいたり、茶目っ気を見せて目を隠してみる。
自分より一回り小さくて、すぐにでも抱き締められる背中がびくっと跳ねて、愛おしさを感じる。
落ち着け、常に余裕を持っているように振る舞うんだ...
...?俺、もしかして今、とんでもない事を...!?
『尾浜さん』と名前を呼ばれたことで一瞬固まるが、なんとか受け流すまではいい。
だが、その勢いに任せて、つい「大好き」なんて言ってしまった。
咄嗟に自分の口を塞ぎたくなるが、彼女の前に出てきてしまっているため、誤魔化しようがない。
いきなり気持ちの悪いことを言われて、どんな顔になってしまったのだろうか。
今度は不安で胸が張り裂けそうになっていると、少し頬を染めた彼女から、『ありがとう』と言われた。
そこから、記憶が飛んだ。
...落ち着け。抱きしめちゃ駄目だ、まだ...!!耐えろ尾浜勘右衛門!!可愛いからって感情任せは良くない!!
感謝された瞬間、体中の筋肉に力を入れて自分を止めた。その拍子に、どっかの血管がちぎれたと思う。
心臓も心の中もどんちゃん騒ぎで、気づいたときには彼女がいなかった。
途中、何か話していたが、頭の中にしんべヱの鼻水プールを思い浮かべていたせいで何も頭に入ってこなかったのだ。
せっかくもっと話せるチャンスだったのに...!
と、俺はこのとき、今世紀最大級の後悔をした。
知れば知るほど彼女の沼にハマっていく俺は、もう飲み込まれていくしかないのかもしれない。
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もち米マン(プロフ) - コメント失礼します!お話し面白くてスラスラ読めます!19,20話が抜けていますがミスでしょうか?確認お願いいたします(..) (9月9日 21時) (レス) id: 483e70a4e0 (このIDを非表示/違反報告)
ねう。(プロフ) - 待って最推し、、めちゃめちゃ心臓にキて好きです…最高に私得すぎる。。更新楽しみにしてます、! (8月24日 3時) (レス) @page12 id: dee5bda7f0 (このIDを非表示/違反報告)
勘ちゃんに食べられたいお菓子🍡 - 更新頑張って下さい!!!!!正直に言えば夢主ちゃん以外のオリキャラがいなければええな〜って思いました!まぁ、それを無視して読んでます。アンチではないのでご安心を!!!!!!これからも暇さえあれば読んどきます! (2023年2月12日 0時) (レス) @page34 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
シュモくん(プロフ) - 小桜さんすみません( > < *)՞՞確認不足でした!ありがとうございます。 (2022年11月5日 19時) (レス) @page23 id: b925ba0735 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 19ページの数馬くんの説明(?)のところ、保健が保険になってます。一応、お伝えしときます! (2022年10月16日 23時) (レス) @page19 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュモ | 作成日時:2022年8月10日 15時