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｢ねぇ、カドック｣
｢...なんですかAさん｣
｢君は、私に勝てると思うの？｣
いつか話したこんな会話
カドックも私もキャスタークラスのマスター
だから、純粋に気になった
｢もし、聖杯戦争が起きて私と君とで闘わなきゃならなくなった時、君は私に勝てる？｣
｢そんな時が起こったなら、僕は純粋にあなたに従うまでだ｣
｢ふーん｣
カドックは私の能力を理解した上で言ってるのだろう
ほんと利口だと思う
｢Aは、自分がヴォーダイムに勝てると思っているのか？｣
それは少し難しい質問だなぁ
でも、答えは決まっている
あの日、ソロモンと契約した時からの約束があるから
｢そうね、勝てるかと言われれば分からないって言うわ
でも、私は勝ちに行く
ただ、それだけよ｣
それが、私のスタイル
勝ちに行く、ただそれだけ
他に理由はない
｢あら、面白そうな話をしているのね｣
そうやって会話に割り込んできたのはペペ
｢ペペはヴォーダイムに勝てる？｣
さっきの質問をペペにしてみる
｢そうねぇ、なるべく仲間とは闘いたくない｣
そう言ってペペは笑った
優しい人だ、全くもって
懐かしい記憶を思い出し、思わず1人で笑ってしまった
｢なんで笑っているんだい？｣
ソロモンから聞かれてしまって、その事を伝える
｢なるほどね、そんなことがあったのか｣
ロマニの頃からいるはずなのに知らなかったのか
確かにあんまり関わらないか
｢ほんと、君は変わらないな｣
｢出会った時から？｣
｢あぁ、そうだとも
面倒なことは避け、なんでもこなす
冷酷で、利己主義だ｣
｢それ、昔のお前じゃないか｣
笑いながらマーリンがソロモンに告げた
｢果たして利己主義なのかは分からないけどね｣
｢まぁ、それはそれ
どうするの、異聞帯と言ってもAが僕ら以外の生物をなくしちゃったじゃん｣
｢使えないものはいらないからね｣
｢ほんと、Aっていう人は...｣
呆れながらマーリンが苦笑する
｢いいじゃない、3人で
悲しければマーリンが花を咲かせればいい｣
｢美しい3人だけのアヴァロンを作りましょう？｣
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作者名：魅愛 | 作成日時：2018年5月9日 18時
