ふわり ページ17
そして、藤丸立香との対決
「久しぶりね、マシュ・キリエライト、藤丸立香
随分と逞しくなったのね」
「...Aさん」
マシュ・キリエライトが苦しそうに私の名前を呼ぶ
「ここまで来たことを私は褒めたいと思う
...友達を倒されたことは残念だけど、あれは彼女の意思だからね、仕方ない」
オフェリア、私の友達
彼女は最後に藤丸立香側に付いた
「だからね、私も、もう、良いかなって
ソロモンもマーリンも人理焼却を防ぐために闘ってくれたのに、私がそれを阻止したら意味無いものね」
「なので、私はここで終わる」
頭が痛い
涙が出てくる
ここまで頑張って出した結果を水の泡にするのは勿体ないけれど
「
...ソロモンとマーリン、藤丸立香の盾となりなさい、矛となりなさい
...正しい世界を生きるのよ」
「A...!!」
ソロモンが私の名前を叫ぶ
...まるで、遠雷のように
「A...それが君の物語の終焉なのかい?」
マーリンも悲しそうな顔をしている
「ごめんね、二人とも
でも、Dr.ロマンが救った世界を、マーリンが助けた世界を、無くすのは嫌だから...だから...」
「Aさん!しっかりしてください!」
マシュの声が聞こえる
最後まで敵だったのに、ほんと
ほんとに...
「馬鹿ね...マシュ・キリエライト...あなたは...藤丸立香と正しい...」
世界を取り戻して
空想樹・桜花
それがここの地に根付く空想樹の名前
花の魔術師マーリンが咲かせた桜の花みたいに、この地も美しくあればと思い付けた名前
血に穢されることのなかったこと場所で
...私は最後の最後で
____美しいものを見た
私のために涙を流す者達の姿を。
あぁ、私はこんなにも
___愛されていたんだな
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作者名:魅愛 | 作成日時:2018年5月9日 18時