糸が結びつくその日まで。～spring～ (ページ31)

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早いものでテストも今日で最終日を

迎え、無事に全項目終了した。

貴「終わった…」

美「お疲れ様、A」

貴「美優、お疲れ。どうだった？」

美「うーん…ぼちぼちかな…」

貴「そうだよね。私もなんかイマイチ…」

美「まぁ、終わったことは仕方ないよ。

じゃあ、私大会の練習あるから行くね。」

貴「うん。頑張ってね。」

美「ありがとう。また月曜日ね！」

そう言ってラウールくんと練習に行った美優。

最近、美優とラウールくんすごくいい感じなんだよね。

なんか入る隙がないというか。

そのうち付き合っちゃうんじゃないかなんて思ったり。

学級日誌を書き終え、古典史料へ。

貴「失礼しまーす。」

中に入ると机につっ伏せた宮舘先生の姿。

貴「先生…？」

声をかけてみるものの、反応がない。

回り込んで見ると、スヤスヤ寝息をたてて

眠る宮舘先生。

貴「綺麗な寝顔…」

色白な肌にぽってりとした唇。

綺麗な鼻筋に片目にかかる前髪。

なんだか全部が愛しい。

部屋にあるソファに掛かっている膝掛けを

肩にかけてあげ、日誌を置いていく。

貴「あ、そうだ。」

いつも小腹が空いた時に食べているお菓子と

置き手紙も置いて行こうかな。

貴「お疲れ様です。先生。」

音を立てないようにそっと退出して

家路を歩く。

あんな無防備な先生の姿、初めて見た。

不覚にもかわいいって思っちゃったな。

月曜日、なんて言われるかな。

なんて期待をしてしまう。

先生からのレスを待ってる私。

やっぱり何か特別な感情が生まれてるのかな…。