幸福日和～couple life～ (ページ28)

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No.28 ページ28

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貴「おはようございます。」

佐「おっはよ、Aちゃん。」

照「おはよ。」

渡「おはよう。村上さん。」

花咲さんが退社してから、企画部の女性社員は

私1人になった。なんか同性が

いないのも寂しいけど、

渡辺部長に、岩本先輩、佐久間先輩、

その他の社員さんたちもみんないい人ばかりで

本当にこの会社に来てよかったなって

改めて思うようになった。

そして、私と亮平くんが付き合ってるということは、

瞬く間に会社中に広まり、私が広報部に行くと、

部署の方に冷やかされるのも恒例になってきた。

まだ恥ずかしい部分もあるけど、どこか優越感に

浸れてるようなそんな気分。

今日は亮平くんが私の実家に挨拶に行く日。

なぜか私までソワソワしちゃって、

なんだか落ち着かない。

渡「村上さん。ちょっといい？」

貴「はい！」

渡「ここ、データ挿入間違えてる。」

貴「あっ、すみません。すぐに訂正します。」

渡「どうした？ミスなんか珍しいじゃん。」

貴「実は、今日…」

渡辺部長に退勤後のことを話した。

渡「それでか。なんか羨ましいな。」

貴「えっ。」

渡「村上さん、阿部ちゃんと付き合い始めてから

すごくキラキラしてる。女性らしくなったよね。」

貴「そう、ですか…？」

渡「うん。今まで以上に笑うようになったし、

幸せオーラが溢れてる。

でも、仕事に私情は持ち込んだらダメ。」

貴「すみません…」

渡「初めての恋だから浮つく気持ちも

わかるけどね。」

貴「えっ、どうして初めてって

知ってるんですか…？」

渡「あー、ふっかから聞いた。」

貴「深澤先輩、喋ったんだ…」

渡「とにかく、仕事中はちゃんと集中すること。」

貴「すみません、気をつけます。」

渡「ちゃんと、幸せにしてもらえよ。」

貴「ありがとうございます…！！」

振り向くことなく手をひらひらと振ってデスクに戻る

渡辺部長。この人が上司でよかった…。