幸福日和～couple life～ (ページ17)

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No.17 ページ17

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花「ねぇ。」

花咲さんは、私と同時期に入社した、いわゆる同期。

貴「花咲さん。今回どうしたの？」

花「え？別に。」

貴「じゃあどうして …」

花「阿部さんと一緒に仕事したいから。

あんた、付き合ってるんでしょ？」

貴「えっ。」

花「昨日、食堂で話してるの聞いたの。

なんであんたみたいに大して可愛くもない、

スタイルがいいわけでもない、頭がいいわけでもない

何の取り柄もないあんたが阿部さんと付き合ってんの？

どうせあんたから無理やり付き合わせたんでしょ？」

貴「違う！ちゃんと亮平くんから…」

花「気安く名前で呼ぶのやめて。阿部さんが可哀想。」

貴「なんであなたにそんなこと言われないといけないんですか！」

花「あんたが目障りだからに決まってるでしょ。

ねぇ、阿部さんと別れてくれる？」

貴「えっ…」

花「別れないなら、私が奪うから。

もう近寄るなよ。ブス。」

いてもたってもいられなかった。

私はその場から走り去った。

自分に取り柄がないことなんて自分が一番わかってる。

でも、自分らしくあるために精一杯のことはしてるつもり。

他人から言われるのは、1番嫌。

舘「Aちゃん！？」

すれ違った宮舘さんの声は私には届かず、

今から外回りということをいいことに

私は無断早退した。