【HQ!!】ねぇ、先輩。【黒尾鉄郎】-完- (ページ23)

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『や、っだ！触らないで！』

思ったより大きな声を出せた自分に驚きながらも其処を触られるのは気持ちが悪かった。

男「まさか、はじめてなの？」

『悪いですか』

男「いや、最っ高…！！」

手を強引にどかされたとき、

もう抵抗するのも疲れたとき、

『黒尾先輩…』

私はそう口にしていた。

女「くっそ！こんなときまで黒尾くんかよ！！何なんだよ！」

主犯と見られるその女子生徒が声を上げた。

男「ちょ、そんな騒ぐなって外に誰かいたら…」

「あれ、そこ誰かいるんすか？」

聞き覚えのある声。

抑えられる口で、私は叫んだ。

『リエーフ！！！！』

その声は抑えられた手のお陰で籠もっていた。

でも今までで1番の声かもしれない、

全力でリエーフの名前を呼んだ。

灰羽「え！Aさんいるんですか！？」

女「くっそ…！！」

男「お前が大声出すからだろ！」

そして倉庫に光が差した。

案の定倉庫の扉は内側からは鍵が掛けられない。

灰羽「え！！Aさんどうしたんすか！！」

私に駆け寄って来てくれるリエーフは練習着だった。

灰羽「てかアンタら誰っすか」

初めて聞くリエーフの低い声だった。

女「もういいわ、あんま調子のんなよ久遠」

男「くそぉもうちょっとだったのによ」

なんて口々に言いながら出ていった。

灰羽「ってか、ほぼ裸じゃないっすか！///」

そうリエーフは目を閉じた。

『あ、ごめん』

灰羽「ちょっと、黒尾さん呼んでくるっすからここにいて下さい！！」

『え、あ、ちょっ…！』

倉庫を飛び出したリエーフ。

私の声に気付いてくれたリエーフは、

カッコよかった。

＊