ごめん ページ38
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頬から伝わる優しさとは裏腹にふっかさんの顔は困った顔をしていた。
私から何か発するまで待ってくれようとしているその姿に涙が零れ落ちた。
深澤「そんなに悩んでたのに気づかなくてごめんね。一緒に照のとこ行こうか？」
A「…違う。」
深澤「ん？」
A「違うの！！」
思った以上の大きさの声が出て私もふっかさんも驚く。
でも、なんて説明すればいいかわからない。
渡辺「A、入るぞ。」
部屋の外から声が聞こえるのと同時に扉が開いた。
渡辺「ホテル帰る時間だから。続きはホテルでやって。」
それだけ言って扉を閉める翔太。
翔太の態度は冷たかった。
もしかして全部ばれた…？
深澤「A行こっか。って、A！？」
A「ッハァ、ハァッ、ハァ、」
深澤「お、落ち着いて！！ちょ、翔太！！」
いきなり呼吸が浅くなり目の前が歪んで意識を失った。
目が覚めると昨日と同じ天井があり、ホテルのベッドの上だとわかった。
手に誰かのぬくもりを感じて横を見ると翔太がいた。
A「…翔太。」
渡辺「！！ 良かった。目ぇさめて。ごめん、俺のせいだよな。あんな冷たい態度取って…。」
A「翔太、そんなに手握られたら痛いよ。」
渡辺「あ！わりぃ！！」
翔太の手がパッと離れる。
安堵のような罪悪感のようなそんな複雑な顔に笑いかける。
A「そんな顔してたらせっかくのお顔が台無しだよ。」
渡辺「う、うるせー！」
アハハと二人で笑う。
その顔はいつも通りのゆるい顔に戻っていった。
その瞬間、部屋のピンポンが連打される音が響く。
渡辺「あ〜、あいつら外にいんだわ。呼んでいい？」
A「うん。」
翔太が入口へ向かうと賑やかな声がいっぱいしてきた。
佐久間「A！！！まじで心配したんだから！！！」
ラウ「ほんとに！！ほんと何もなくて良かった〜〜！！」
深澤「ほんとごめん！！俺が一緒にいたのに！！頭打ってない？痛くない？」
向井「ライブ後やから酸素足りへんかったんかな？救護の人は休んでれば大丈夫って言ってたで！」
目黒「水分いっぱい取って休んでね。」
宮舘「色々買って来たからここ置いとくね。」
阿部「もしかして今日ずっと体調悪かった？無理させてごめんね。」
A「みんなありがとうね。」
渡辺「ねぇ、岩本さんは？」
全員「「「え？」」」
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作者名：迷子のフクロウ | 作成日時：2022年12月17日 20時
