衣装 ページ14
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今日もまた音楽番組の出演のため全員で局へ向かった。
いつも通り別室にて着替えようとしたのだが。
A「あ。」
衣装のサイズが全体的に小さいのだ。
入るは入るのだが、ぴちぴちで胸元が強調されている気がする。
これはわざとなのかな？
JUICYって少しセクシーなイメージだし、上にジャケット羽織るしいいのかな。
ジャケットを羽織ってみんなの楽屋に向かうため部屋を出た。
出た途端に照に出会った。
A「照おつかれ。」
岩本「…。」
あれ？照無言なんだけど。
「どうしたの？」と声をかけるよりも先に部屋へと押し戻された。
岩本「待って！！何その衣装！？」
A「変？」
岩本「いや、あの、色んな意味で変だから！！！」
慌てた様子の照に反し私は冷静に自分の姿を見る。
やっぱ衣装のサイズ変だよね。
岩本「その衣装でどこ行こうとしてたの！？」
A「どこって、みんなのとこ。」
岩本「ねぇ！絶対駄目だから！！今スタイリストさん呼んでくるからここにいて！！」
出て行く照の後ろ姿を見送って私は言われ通り待機する。
少ししてスタイリストさんと照が楽屋に入って来た。
衣装はスタイリストさんのミスだったらしく、すぐに代わりの衣装を持って来てくれた。
スタイリストさんが謝罪しながら部屋を出て行った。
A「照は行かないの？」
そういうと照が無言でこちらに近づいてくる。
少し怒っているような表情なので私は身構えた。
岩本「次こんな格好で出歩いたら怒るから。」
いきなり照に壁ドンされて距離がかなり近づく。
私の身長に合わせて喋ってくれているから顔も目の前。
照からの圧を凄く感じる。
A「もう怒ってるじゃん。」
拗ねたようにそう言うとため息をつかれた。
岩本「俺は心配なの！！わかる！？」
A「はい。すみません。」
岩本「そんな格好で絶対ふっかや翔太の前に出ないでね！！」
なんでふっかさんと翔太なんだろう。そう思いつつも首を縦に振った。
岩本「部屋の前にいるから着替えたら教えて。」
A「楽屋に戻ってていいよ？」
岩本「駄目！衣裳チェックするから！」
A「はい。」
そう返事すると照の体が私から離れた。
昔から照は過保護だな。
そう思いつつもその背中に「ありがとう。」と声をかけた。
岩本「当たり前！」
そう嬉しそうな声が返って来た。
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作者名：迷子のフクロウ | 作成日時：2022年12月17日 20時
