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近くの公園に行くと、少し人集りが出来ていた。
出来るだけ見つからないように、そっと奥から回る。
見知ったスタッフさんに声を掛けると、
そっとスタッフジャージを貸してくれ
モニターの近くに寄せてくれた。
ラウには秘密ね、と言うと
体調悪そうですもんね、と返ってくる。
「え？やっぱり悪そう？」
「えっ、心配で見に来たのかと…」
「いや、心配で見に来たんだけど…」
「顔色めっちゃ悪いですもん。
手が震えるって、結構暑いのにカイロ持ってましたし」
リハーサルをしているラウに目をやるが、
やっぱりプロで、顔色こそ悪いものの
それを顔には一切出していなかった。
「撮影何度か飛んでしまってますけど、
共演者の方みんな、逆に休めって言うんですよ。
勿論スケジュールがあるから、
再撮影が難しかったこともありますけど…
毎回ラウールさん、真摯に頭を下げて謝るんです。
それで、いっつも、頑張ります、
どうかよろしくお願いしますって言うんです。
無理言って頑張ってもらってるのはこっちなのに。
だから、みんな体調悪い時くらい休めって」
人徳ですね、と言ってくれたが、本当にその通り。
ラウ、お前が思ってよりずっと、
お前は周りの人に愛されてるし、優しい世界だよ。
アクションがかかる。
ラウールさん、すごいんですよ。
そう言って見せられた台本、
ラウールの台詞の部分は、ほとんどト書だった。
『逃げれば、いいじゃん、辛いなら。
辞めたら、いいじゃん、なんでそこまで…』
「ん？なんて？もう1回」
『もう聞こえないんでしょ…！
辞めたらいい！逃げたらいい！！
私っ…、ハルのそんな顔見てらんないもん！』
感情に任せた激しい手話。
それに対して、ラウは驚くほど綺麗に笑った。
「そうだよ、もう聞こえない。
辞めたいよ、逃げたいよ、辛いのは嫌だから。
俺だって、哀しいよ、哀しくないわけない」
『じゃあ！なんで！』
「俺は、俺でいたいから、逃げないんだよ。
綺麗事だと思う、偽善だと思う。
でも、そうしたいって思った俺自身を信じたいんだ。
誰かの、希望でありたい。
誰かの、勇気になりたい。
誰かの、生きる明日になりたい。
俺は、俺自身を信じたいんだよ」
涙は静かに溢れるのに、微笑むのをやめない。
ただ静かに笑って、自分がそうでありたいことを
真摯に信じて、言葉を手と声に乗せる。
ラウの本心のように、思えた。
そうでありたいと、自分を信じたいと願う心が。
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みさ(プロフ) - yuuka9976さん» コメントありがとうございます！泣ける、と思ってのテッシュのご用意とても嬉しいです。まだ表現が上手く出来ずに悩んでいることもあるので、少しでも感情が動いた作品が作れているのであればとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2022年9月28日 13時) (
レス) id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
yuuka9976(プロフ) - 泣ける作品ですね。。ティッシュ用意しなきゃみれなくりそうです。楽しみにしてますね！！ (2022年9月27日 7時) (レス) @page31 id: 14f1286f8c (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - ユキトさん» コメントありがとうございます！タオルやティッシュのご用意とっても嬉しいです！笑 誰かの心が少しでも動いてくれるような作品をかけて嬉しいです。まだまだ続きますが、ぜひ最後までタオルと共にお付き合いいただけると嬉しいです！よろしくお願いします！ (2022年9月15日 9時) (レス) id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
ユキト(プロフ) - 涙なしには読めないんでタオル用意しました←ティッシュ一箱使い切った人 (2022年9月14日 16時) (レス) id: 08a263e11b (このIDを非表示/違反報告)
ユキト(プロフ) - 一気見しました。凄いラウの弱い部分に共感したと同時にメンバーの言葉に励まされた作品でした。応援してます！ (2022年9月14日 16時) (レス) @page5 id: 08a263e11b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みさ | 作成日時：2022年9月14日 1時
