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「待って、待って待って、ラウール血、血が！」
佐久間がラウールの後頭部に手をやると、
しっかりと紅くなっていた。
ラウールの顔色も心なしか悪くて。
「えっ、待って、うそっ、さっきの？」
「俺ハンカチあるから使って」
「ありがと。
ラウール、押さえるからじっとして」
狼狽える俺とは反対で、舘さんと照が
テキパキとラウールの頭を押え、傷を確認する。
「大丈夫です、そんな大したこともないし、」
「頭から血が出てたら、大したことだから」
「舘さんの言う通りだよ、大したことだから」
頭だから少し多く血が出ただけで、
多分縫う必要は無いだろうと阿部ちゃんが言った。
「ごめんなさい...」
「こっちこそ、ごめん...
でも、無茶っていうなら、ラウもしちゃダメ。
ラウが怪我したら俺は悲しいし、
皆だって悲しいんだから、イタイなら＿＿＿...」
「ふっか？」
『らう、どっこも、いたくない？』
『痛くないっ、いたくないからっ、』
あれ、なんだこれ。
『ラウール、どっか、痛いとこない？』
『＿＿＿...うん、どこも痛くないよ』
何回も、こんな会話、してない？
「ねぇ、ラウ」
「ふっかさん？」
「1つ、質問してもいい？」
この質問の答えは、いつも。
「どこか、いたいところは、ない？」
いつも、ラウールは変な笑い方をして言ってた。
「＿＿＿... うん、どこも、いたくない」
そう、言ってた。
何かさっぱり分からない。
そもそも記憶なのか、夢なのかも分からない。
でも、でも。
お前がそんな笑い方してるって、
何か絶対苦しいことがあったはずなのに。
「お前さ、人狼ゲーム、また上手くなったね」
「...急だね、俺、元々うまいよ」
その嘘を見抜けないのは、なんでだろうね。
皆薄々感じてるんだろ。
なんか、何かわからないけど、変だって。
そして、その違和感は
絶対放っておいちゃいけないって。
「とりあえず、状況を整理しよう」
スマホのメモ機能を立ち上げて阿部ちゃんが言う。
ラウールの顔色はまだ悪いままだった。
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みさ(プロフ) - ぴぴろんさん» コメントありがとうございます！50ページほどあるのを一気なんて…！嬉しいです！他の作品まで！？本当にありがとうございます！ゆっくりにはなってしまいますが、頑張りますのでこれからもどうぞよろしくお願いします！ (11月16日 9時) (
レス) id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴろん - すごく引き込まれるお話で、一気に最後まで読んじゃいました！！他の作品も全て読ませていただきました！これからも楽しみにしています！！！ (11月15日 21時) (レス) @page50 id: f81a8e6519 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - ちいさん» コメントありがとうございます！なかなか更新が滞っていて進まないお話ではあるのですが、楽しみにしていると言ってくださって嬉しいです！これからも頑張りますので、ゆっくりのんびりと待っていただけると嬉しいです！これからもぜひよろしくお願いします！ (11月14日 2時) (レス) @page7 id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 初めまして。ラウールくんのこういうお話って中々ないので、書いてくださって嬉しいです。お話の内容も凄く引き込まれました！これからも楽しみにしています＾＾ (11月13日 20時) (レス) @page50 id: 55bf2eb683 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - あいはねさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいし、幸せの限りです。同時並行なんか無茶か…とも思いましたが、どれも大切な白さんなので、少しづつ大切に書いていきます。長らくお待たせしていますが、これからもよろしくお願いします。 (2022年9月24日 19時) (レス) id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みさ | 作成日時：2022年8月10日 1時
