１７人目【１】

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陸 side






Aがいなくなってから


リビングにはどんよりとした雰囲気が漂ってる





昂 「 …ごめんなさい、俺のせいで 」


「 昂秀のせいじゃないからね？ 」


浦 「 A、なんで出たくないんでしょうか 」


瑠 「 よっぽどの理由があるのかな 」


慎 「 …言い過ぎた 」


壱 「 ちょっとカッとなりすぎたな、でもAもきっと分かってくれてると思うで 」


「 俺、ちょっと様子見てきます 」


陣 「 お願い 」





コンコン





『 … 』


「 入るね〜 」


「 A？」


『 … 』


「 話せるようになるまでここでずっと待ってるから、ゆっくり話しな 」


『 …最初は 』


「 うん 」


『 昂秀の分まで頑張ろうって思ってたんです 』


『 でも昨日、寝る前に思ったんです 』



『 私より昂秀の事を待っているファンの方が沢山いるのに、昂秀が出ないでなんで私は出るのか 』



「 A… 」


『 私なんかより昂秀がいた方がランペイジは成立するしLIVEだって盛り上がる 』


『 それにきっと、昂秀が出ないで私が出るって事によく思わないファンの方もきっと沢山いる 』


『 それならいっその事、私も出なければって思ったんです 』


「 それは違う… 」


『 最初はファンのためって思ってた、でもそれはファンのためでもみんなのためでもない 』


『 紛れもなく自分のためだって思ったんです 』


『 私が泣いたのは、怒鳴ったのは、昂秀にでも、まこにでもなくて、自分にだったのかも 』


『 出ないって決めたのも、後で叩かれるのが嫌だから 』


「 …ねえA？」


『 … 』


「 俺らはAの事いらないなんて思った事ないし、昂秀もAもいなきゃランペイジってつくれないと思う 」


『 … 』


「 たとえファンの方がどれだけAの事叩いても嫌っても 」


「 俺らだけは味方だよ？」


『 …っ 』


「 だから頑張ろ？昂秀のために、昂秀の分まで 」


『 …陸さーーーん(泣) 』


「 よしよし(笑) いつものAだ(笑) 」





その後は子供のように泣きじゃくってた





『 みんなには言わないで欲しいな 』


「 うーん、それはもう手遅れかも 」


『 え？』

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