第568話 花道の時間 ページ29
カルマside
烏間「ここは関係者以外立ち入り禁止だ!」
答えてもいないのに次から次へと浴びせられる非情な質問と、容赦なく切られるシャッターの音。
そのどれもが不快でしかなくて、腹立たしくて…
業「Aは俺の後ろに隠れてて」
『…でも…』
せめてAだけは守ろうと、自ら盾役を買って出る。
もしこいつ等にAの過去を詮索されて、面白おかしく記事にでもされたら…
万が一の時の対処策は既に律に伝えてあるけど、未然に防げるならそれに越した事はない。
烏間「皆、早く外へ! 玄関正面にバスを待機させてある!」
俺は咄嗟にAの手を強く握った。
業「A」
『…うん』
バスにさえ乗ってしまえば、奴等は何もできない。
早くここを突破して、Aを安全な場所に…
浅野「ここは僕に任せてもらおう」
業「…は?」
背後から聞き覚えのある声がして、後ろを振り返る。
業「浅野…」
なんで浅野がここに…
浅野「君達は僕の後ろをついてくるだけでいい」
それだけ言って浅野はさっさと立ち去って行った。
『…どういう意味だろう』
業「…さーね」
程なくして俺等の頭上は大きな椚ヶ丘の旗で覆われ、マイクやカメラを向けてくる奴等はA組の連中が率先して取材の邪魔をした。
浅野たち五英傑が先陣を切って玄関へと足を進め、俺等E組はただそれについていく。
『…ありがとう、浅野くん』
Aはバスに乗りこむ直前、入口の側に立っていた浅野に礼を言っていた。
浅野「支配者として当然の事をしたまでだ。さぁ、君も早く乗るといい」
支配者…ねぇ。
ていうか、何ちゃっかりAの背中に触ってんの?
ま、すぐに消毒するから別にいいけど。
浅野「赤羽」
業「ん?」
Aに続いて俺がバスに乗りこもうとすると、浅野はなぜか俺を呼び止めた。
浅野「君と彼女だけは椚ヶ丘(うち)に残るそうだな。ほとぼりが冷めた頃、たっぷり吊るし上げて吐いてもらうぞ。君等をここまで育てた担任、殺せんせーとやらの話をな」
業「別にいいけど、浅野クンの固い頭じゃ全部理解は難しいかな〜」
そう言いながら、俺は逃げるようにバスへと乗りこんだ。
『…カルマ』
中の階段を登りきると、前の方の席に座っていたAが俺を手招きしていた。
『…浅野くん、なんだって?』
業「殺せんせーの話を聞きたいらしいよ。けど面倒だから、代わりにAが話してやってよ」
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みあ(プロフ) - 中二半さん» 何はともあれ、こんな所に来てくれてありがとう! 今エブリスタでイベント投稿用にオリジナル作品を作っててね、そっちでいっぱいいっぱいだからこっちをお休みさせてもらってて… でも向こうが終わったらまた再開するから、そしたらまた見に来てほしいです! (2018年10月29日 23時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 中二半さん» え!?カルマくん!?えっ、ちょっ…なぜカルマくんがここに!? あ、えっとですね…Rは18オーバーの姉者がいるので、姉者のiPhoneで見ております。カルマくんの未来がわかるのは…うん、まぁ…そこはあれだね。企業秘密ってやつだね。笑 (2018年10月29日 23時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
中二半 - ヤッホー、みあ、シャロ。朝比奈の彼氏カルマだよ。ゴメンね〜連載短くて。次頑張る。で、俺メインのヤツもっと書いてもらえると嬉しいな〜…Rもなかなかいい感じじゃん、つかなんで俺の未来分かんの?あと3ヶ月で結婚なんだけど。Rんとことかどっから見てたの? (2018年10月28日 20時) (レス) id: a565ea5cde (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - シャロさん» ただいま〜! 暗殺教室、もといカルマくんは最高の癒しだよね〜。あの笑顔に何度救われたことか… 今も想像しただけで気持ち悪いくらいニヤけちゃうよ(笑) (2018年7月14日 14時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
シャロ(プロフ) - おかえりなさい!!本当だよね!また、暗殺教室やって欲しい!暗殺教室は僕の癒しだし!!(笑) (2018年7月9日 1時) (レス) id: 1472190f96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みあ | 作成日時:2017年6月24日 0時