第563話 朝空の時間 ページ24
Aside
磯貝「…じゃ、俺と片岡はこの後の動きについて烏間先生と話してくるから、Aは…」
悠馬の目の動きから後に続く言葉を読み取り、無言ながら精一杯の笑顔で小さく頷く。
磯貝「また今度、ゆっくり話そうな」
『…うんっ』
今のがきっと…この教室で見る、悠馬の最後の笑顔。
私が毎朝のように見ていたあの爽やかな笑顔は…これからはたまにしか見る事ができない。
当たり前だった"非日常"が…ただの"日常"へと少しずつ形を変えていく。
本当に大丈夫なんだろうか…?
短い時間の中で色んな事が起こりすぎたせいか、私はまた不安になっていた。
新しい環境にちゃんと順応できるのか。
___そして…
"フツー"と呼ばれるこの世界で、恩師のいない世界で…正しく生きていけるのか。
業「磯貝と何を約束したの?」
『……え? あぁ…』
カルマが私のすぐ側まで来ている事には…少し前から気付いていた。
気付いていたのに、反応が遅れた。
『…えっと…たまにでいいから、またバイト先に顔を見せに来てくれって』
業「へーえ。約束したのはそれだけ?」
『…うん。それだけ…』
きっと暗い顔をしていたんだろう。
カルマはそれ以上は何も聞かず、黙って私の頭の上にポンっと手を乗せた。
業「俺は別に構わないよ。Aと磯貝が一線さえ越えなければ。それより…」
何か面白いものでも発見したのか、カルマは私に後をついてくるよう目で合図を送ると、そのまま足音を消して渚くん達に近付いて行った。
…うん。この時から既に嫌な予感はしてたんだ。
してたけど、気付いた時にはもう…///
業「少しは元気でた?」
『…どう…だろうね』
烏間先生が手配してくれた車の中。
私の右手はずっと優しい温もりに包まれていた。
今は不安しかないかもしれない。
けど、この温もりがあれば…きっとまた乗り越えられる。
そんな気がする。
信じる人と信じる道を歩み、そして進んでいく。
そうしているうちに、私もいつか…
窓から見る晴れた朝の空。
雲ひとつないその空は、恩師が私達の門出を祝福してくれているように見えて…見ていてなんだか気持ちが良かった。
業「ねぇ。"式"のことなんだけど…」
私達はこれから卒業式に出席する。
だから"式"と聞いて、私は当然のように"卒業式"を連想していた。
けど…
業「俺等が"式"をあげる時は、クラス全員を呼んで___」
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みあ(プロフ) - 中二半さん» 何はともあれ、こんな所に来てくれてありがとう! 今エブリスタでイベント投稿用にオリジナル作品を作っててね、そっちでいっぱいいっぱいだからこっちをお休みさせてもらってて… でも向こうが終わったらまた再開するから、そしたらまた見に来てほしいです! (2018年10月29日 23時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 中二半さん» え!?カルマくん!?えっ、ちょっ…なぜカルマくんがここに!? あ、えっとですね…Rは18オーバーの姉者がいるので、姉者のiPhoneで見ております。カルマくんの未来がわかるのは…うん、まぁ…そこはあれだね。企業秘密ってやつだね。笑 (2018年10月29日 23時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
中二半 - ヤッホー、みあ、シャロ。朝比奈の彼氏カルマだよ。ゴメンね〜連載短くて。次頑張る。で、俺メインのヤツもっと書いてもらえると嬉しいな〜…Rもなかなかいい感じじゃん、つかなんで俺の未来分かんの?あと3ヶ月で結婚なんだけど。Rんとことかどっから見てたの? (2018年10月28日 20時) (レス) id: a565ea5cde (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - シャロさん» ただいま〜! 暗殺教室、もといカルマくんは最高の癒しだよね〜。あの笑顔に何度救われたことか… 今も想像しただけで気持ち悪いくらいニヤけちゃうよ(笑) (2018年7月14日 14時) (レス) id: 84281e05bb (このIDを非表示/違反報告)
シャロ(プロフ) - おかえりなさい!!本当だよね!また、暗殺教室やって欲しい!暗殺教室は僕の癒しだし!!(笑) (2018年7月9日 1時) (レス) id: 1472190f96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みあ | 作成日時:2017年6月24日 0時