ラスボス:6 ページ8
ーー
『(やった…！このまま上手くいけばなんとか最下位にはならないだろうし…緑谷くんだってきっと…！よしっそうと決まればこのまま僕は全力を尽くして挑むのみだ！！！…とりあえず、この個性把握テストでは…)』
『せめて5位にはなりたいなぁ…なってるといいなぁ』
その時の声は、周りにはほぼ聞こえないものだ
近くにいても(今口動かした？)位のほんの僅かな動きでしかない
しかし今、その音を、声を拾った者がいる
耳郎「…」
耳郎響香、彼女の微細な音をキャッチする個性故に、彼の声は彼女に聞こえたのだ
先程の切島とのやり取りとは打って変わった年相応のその言葉と声に、耳郎は驚いた
耳郎「(もしかしてこいつ、話すの苦手なだけ？)」
それを確認する為に、耳郎はまた勇気を出して、穂西に話かけた
耳郎「あ、あのさ」
本人はチラッと見た程度だったが、耳郎には
ギョロリ、と睨まれた様にしか感じない
それでもなお、耳郎は聞いてみた
耳郎「あ、あんたその…さっきといいすごいね、その…記録…とかさ？」
そして自分の個性のジャック部分を近くに刺して、穂西の言葉を聞く
『あ、んだよ…？ぼ…け…』
一見、ボソボソと何を言ってるか分からないどころか誤解を招きかねない聞こえ方…
しかし、ちゃんと耳郎には届いていた
ーーー
『あ、ありがとう…耳郎さんだよね？僕、見た目とか怖いけど大丈夫？』
ーーー
目の前の怖い見た目のクラスメイトの、意外なほど控えめな言葉が
耳郎「プッ、大丈夫だよ…真景部だっけ？あんたもっと声出しなよ」
『！』
思わず吹き出して、応えた耳郎に、穂西は初めて…
否…
そして
『…〜ッ！』
次の瞬間にはまるで花が飛んでる様な幻が見える程に喜んでいるのが丸わかりな表情を浮かべた
その笑顔は先程、穂西が意識して浮かべた物とは比べ物にならない程に自然で、怖さを感じさせなかった
耳郎「(…何この大型小動物)」
まるで犬が飼い主の帰りを喜ぶ様な顔をされた耳郎は意図せずそう思った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 450人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
精神的障害者 - 主人公が擬人化するとかどうですか！？(興奮気味) (2018年12月31日 19時) (
レス) id: 0c71642d46 (このIDを非表示/違反報告)
牙夢(プロフ) - 闇夜に生きる化物とメリオダスさん» 闇夜に生きる化け物とメリオダスさんコメントありがとうございます！！そう思ってもらえて嬉しいです(´∀｀) (2017年9月7日 19時) (レス) id: d76a1d7e1c (このIDを非表示/違反報告)
闇夜に生きる化物とメリオダス - なにこの大型小動物、可愛すぎかよ畜生( ´^¬^`) (2017年9月7日 16時) (レス) id: 866b9f0c0d (このIDを非表示/違反報告)
牙夢(プロフ) - 貴方とコンビニハミリーマートさん» またもやコメントありがとうございます！！いえいえ(^^)。そう思っていただけたならよかったです！！ (2017年9月7日 7時) (レス) id: d76a1d7e1c (このIDを非表示/違反報告)
貴方とコンビニハミリーマート - ティッシュありがとうございます。w24話も最高です！ (2017年9月7日 2時) (レス) id: 3620a04f0c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：牙夢 | 作成日時：2017年9月3日 2時
