【鬼滅】鬼狩少女は今世こそ人生を謳歌したい【MHA】 (ページ4)

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０３：敵とヒーローページ4

あの後、私は罰として草むしりをしていた。こんな青春を送るはずじゃなかったのに。
皆は先に帰ったし、炭治郎達とも一日中ずっとモヤモヤしてたし、ていうか草むしりし過ぎて６時が過ぎてしまったし色々最悪だ。冨岡さんはこんな中一人で帰らす気か。

泥で汚れた手を水道で洗って、私は早歩きで校門から出た。
もう帰って寝よう。とりあえず今日は疲れた。

数分ほど歩いていると、ゆっくりと後ろからぐちゃぐちゃと気味の悪い音が聞こえてきた。
なんだろう。疲れてるから後にして欲しい。
しかし私の気持ちなんて御構い無しにその音はだんだん自分に近付いてくる。

「はぁ……」

思わずため息が出てしまった。
よし、はっきりやめろと言おう。疲れてるから明日にしてと言おう。

「…あの、すみませんけど私疲れて_____」

振り返った瞬間、私の顔を目掛けて泥のような何かが降ってきた。
私は急いでそれから逃れるが、泥は次々と襲いかかってくる。きりがない。

…きっとこいつは敵(ヴィラン)だ。
つまり鬼を切ること以外に何も出来ない無個性の私にはとにかく逃げることしか出来ない。

「…っ痛！」

避けた先の足元に先程の粘着性の強い泥があり、私はそれに足を取られてしまいそのまま倒れ込んでしまった。
このチャンスを逃さんとばかりに大きな図体の男がニタニタと笑いながらこちらの方へやってくる。

十朱A、１５歳。今世も短い人生でした。
本当にこのまま死ぬのか？

…嫌だ。まだ、まだ私は…。

「私が

_____来た！！」

突然現れた人物に驚き私はきゅっと目を瞑る。
そして恐る恐る目を開けると、先程私を襲ってきた敵は既に倒された後だった。

「少女よ、大丈夫か！」

「…あ、…」

「驚くのも無理はない！制服を見たところ、君はキメツ学園の生徒だね！」

制服を見ただけでわかるのか。
…キメツ学園ってキメツ町以外の人も知ってるような有名な学校だったっけ。

「少女よすまない！私はこいつを警察に送り届け次の地へ行かなくてはいけないのでな！この事は私から学校へ伝えておこう！さらばだ！！」

…まるで嵐のような人だったな。
何度かテレビで見たことがある人だからきっと有名なヒーローなのだろう。

…とりあえず帰って制服をクリーニングに出そう。あとこの事を煉獄さんにメールしておこう…。

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大正コソコソ噂話
Aは前世の頃から煉獄さんを慕っているので何かあったら真っ先に頼る。