【鬼滅】鬼狩少女は今世こそ人生を謳歌したい【MHA】 (ページ22)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:55,240 hit

２１：戦闘訓練ページ22

「始めようか！有精卵共！戦闘訓練のお時間だ！」

各々個性豊かな戦闘服(コスチューム)に着替えており、オールマイトは全員が到着した事を確認すると大きな声で私達に向かってそう言った。

「ねぇ皆、やっぱりこの服落ち着くね！」

私達の戦闘服(コスチューム)は鬼殺隊の隊服だ。
…やはり現代だとこの隊服は浮いてしまうのか、クラスの人からジロジロと見られてしまう。
しかしそんな視線は無視し、私は久々に着る事が出来た隊服に心を躍らせていた。

でも、しばらく経って炭治郎達の雰囲気がおかしい事に気付く。
おかしいというか、少ししんみりした空気を出しているというか…。
一体どうしたのだろう。

「…皆どうしたの？」

「い、いや…なんでもないんだ」

「な、なんでそんなに泣きそうなの？」

「………その服を着てるAちゃんを見たら、前世を思い出しちゃって…」

善逸は目を逸らし、震えた声でそう言った。

…前世の私は同期の中で一番早く死んだ。
皆は私の死をどう思ったのかな。
役立たずって思っていたのかな。だって私は何も出来ないまま……、いや、炭治郎達は私を最後まで愛してくれた。そんな事を疑うのは良くない。

「…大丈夫！今世はいっぱい長生きして、いっぱい人生を楽しむって決めてるから！絶対に皆を置いて死んだりしないよ！」

私は今出来る精一杯の笑顔でそう答えた。
…今世こそ生きて強さを証明しなきゃいけない。
この世の中、どんなに頑張ったって結果が残せないと無意味なのだから。

今日は敵組とヒーロー組に分かれて屋内で２対２の対人戦闘訓練を行うらしい。
チームはくじで決めると言っていたが、くじ引きの結果、私と炭治郎、善逸と伊之助になったのでこのくじは何かしら操作されてる気がする。

「なんでお前となの！？なんで！？Aちゃんが良かったんですけど！？」

「あ！？うっせぇ！！」

…向こうで善逸と伊之助がぎゃーぎゃーと騒いでいる。
今日も平和だな…。