轟くん、その４９ ページ10
「轟くんさ、最近不思議ボーイっぽいことしないよね」
下校時、時々思うことを言ってみた。
すると案の定、何言ってんだこいつって顔で見られたよ。
「は？何のことだ？」
「ほら、友達になる前なんてさ、行動が読めないというかそんな感じだったじゃん？今はむしろ天然ボーイというか」
「不思議な方がいいのか？」
「いやいや、無理してそうなれってことじゃなくてね、ただ純粋に」
頑張ろうとしなくてもいいんだよ、轟くん。
そんなに構えないでよ。
「まあ……Aと友達になれたし、そんなことする必要は無くなったわけだし」
「ああ、そゆこと」
「だけどお前がやれって言うんならやるぞ？」
「いいよいいよ。轟くんは自然体の方がかっこいいからね！」
えへんと胸を張ってそう言うと、少し照れたように薄く笑う轟くん。
お、おお？
「ど、どうしたの轟くん？」
「いや……そうハッキリ言われるとさすがに照れるな」
「おお、おおおお？」
イケメンとかかっこいいとか言っても何も感じてないような轟くんが？照れた？
……エッ。
「……熱？」
「違ぇから」
「何があった、どうしてそうなった」
驚くわ。何だいきなり、驚くわ。
困惑する私に対し、すぐにいつもの顔になった轟くん。
ポーカーフェイス恐ろしい……！
「そう言うお前もあんま照れなさそうだよな」
「え、そうかな？まあ壁ドン(壁ドゥン)されたことはあるけど、そこまで照れなかったかなぁ」
「それは少し違うんじゃねえか、相手女子だろ」
「やだなあ轟くん、私そんな性癖無いよ」
「言ってねえよ」
呆れたようにぺしっと私の頭を叩く轟くん。
おお、痛くない。紳士。
「轟くんは女の子にモテるよね、無自覚天然イケメンボーイだもんね」
「……は？」
「轟くんは好きな人とかいないの？」
「……考えたことねえな」
「そうだね、タイプも分かんないもんね」
「人の事言えんのか」
さりげなく歩幅を合わせてくれる轟くんは本当に紳士だと思う。
「……言えないかも」
「だろ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1006人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
長月始(プロフ) - わかりました (2017年9月2日 15時) (
レス) id: 14d941bd84 (このIDを非表示/違反報告)
ぱしゃん - 長月始さん» それでも出来ないようなら、お手数ですが、一番下の作者名のところから入ってください。すみません。 (2017年9月2日 15時) (レス) id: 4636ddc446 (このIDを非表示/違反報告)
ぱしゃん - 長月始さん» 時間を置いてからじゃないとダメみたいですね…。ぜひ時間を置いてから、3もよろしくお願いします！ (2017年9月2日 15時) (レス) id: 4636ddc446 (このIDを非表示/違反報告)
長月始(プロフ) - この小説の続きを見るを押したんですけど、続きにいかずに2に戻ってしまいました。 (2017年9月1日 21時) (レス) id: 14d941bd84 (このIDを非表示/違反報告)
ぱしゃん - 詢麻さん» ぎゃああああホントですかありがとうございますうううう禿げて倒れます(?)ありがとうございます。 (2017年8月30日 20時) (レス) id: 4636ddc446 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぱしゃん | 作成日時：2017年8月11日 11時
