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切「 無理して笑うな 」
そう言って頬に添えた手が優しくて
油断した私は涙目になった。
切「 辛いこと思い出させて悪かった 」
頬に流れた涙をそっと親指で拭き取ってくれた後
彼はいつものように微笑んだ。
その笑顔に応えるように私も笑った。
それを見てすこし驚いたような表情をしていたけど、
またすぐ安心したように笑顔を返してくれた。
切「 俺、飲み物買ってくるからちょっと待ってられっか？ 」
『 うん、待ってるよ 』
自販機の方向に走り出した背中を見て
彼はどこまでも真っ直ぐな人だと思った。
それにしても、子供じゃないんだから
言われなくても１人で待ってられるのに
なんて考えたら、おかしくて笑ってしまった。
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『 鋭児郎くん、まだかな 』
彼が飲み物を買いに行ってから
そろそろ８分程経とうとしていた。
自販機は角を曲がってすぐの所にある。
普通なら２分も経たず戻ってくるのに。
心配になった私は彼の方向に歩き出した。
でも、そこに彼の姿はなくて
自販機には故障中の張り紙が貼ってあった。
『 もしかしてコンビニまで行ったのかな 』
連絡してみようとLINEを開いたときだった。
「 あれ？雄英生？ 」
振り返ると知らない男の人が立っていた。
髪を金髪に染めた２０代くらいの人だろう。
構わずジリジリと距離を詰めて話しかけてきた。
男「 かっわい〜羽根ついてるなんて天使みたいだね、君 」
羽根を触られて慌てて距離をとった私に
「 そんなに怖がらないでよ 」と茶化した。
男「 連絡先教えてよ、それともこれからどこか一緒に行こうか？楽しい所連れてってあげるよ？ 」
『 結構です。友達と待ち合わせしてるので 』
男「 え〜！それ本当？断るための口実じゃない？ 」
冷たく突き放しても引かないどころか
まるで楽しんでるみたいな顔をしていた。
キリがないと思い、無視して歩き出すと
男にぐいっと手首を掴まれ、その場に立ち止まった。
男「 待ってよ、まだ話終わってないよ 」
怖いと感じ逃げようとした瞬間、
人が変わったように声色が低くなって
手首を掴む力が強くなった。
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pi(プロフ) - あかりさん» あかりさんコメントありがとうございます！更新楽しみにしていただけてるなんて嬉しすぎます（ ; ; ）変わらず楽しんでいただけるように頑張ります！ (2023年2月14日 20時) (
レス) id: 5ffb248159 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - 可愛くて更新ずっと待ってしまいます！！次の更新も楽しみにしてます！ (2023年2月14日 16時) (レス) @page19 id: 54862b6f0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pi | 作成日時：2023年1月27日 0時
