性悪王女に転生したらなぜか逆ハー状態になったんだが！？

＊20話　生活力＊ ページ20

モストロ・ラウンジを出て、ニヤニヤしながら歩いていると、あることを思いつく。



…生活力ってめちゃめちゃ大事だよね…？



掃除、洗濯はもちろん、料理も作れるようにしなきゃだよね…？



毎日は無理かもしれないけど、週に2、3日は自分で夕飯を作ろう。



購買部で食材買って帰らなきゃ。



何作ろうかなぁ…。



…お米が食べたいな。普段はパンばっかりだし…せっかく前世を思い出したんだから、和食を作ろう。



お味噌汁と炊き込みご飯と肉じゃがとほうれん草の胡麻和えを作ろう。うーん！早く食べたい！



必要な食材と調味料を思い出しながらスマホにメモし、サムさんにあるかどうか聞きながら買っていく。



…さすがだ。本当になんでもある。



しかし…



「ちょっと買いすぎちゃった。どうしよう」



色々買い込んだせいで、持って帰るのが大変だ。お米がなければまだなんとかなったかもしれないが…。



仕方ない。お兄様に助けを求めよう。



「もしもし、お兄様ですか？」



『レオナお兄様は今寝てるッスよ』



「え、あ、ら、ラギー先輩…？」



ひぇー、耳元からラギー先輩の可愛らしい声がしてるよ…やばいよ…！



きっとお兄様のことだ、めんどくさい気配を察知して、ラギー先輩にスマホを投げたに違いない。



『用ならオレが承るッスよ。…駄賃は貰うけど』



シシシッ、とラギー先輩は笑う。あぁ、もう、可愛すぎ…耳が幸せだ…このまま溶けそう…。



「購買部でちょっと買いすぎちゃって。荷物運ぶのを手伝って欲しいんですの。お金ならいくらでも払いますわ」



『さすがレオナさんの妹ッスね。了解』

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