*18話* ページ19
ガーゴイル研究会の活動は好きだ。マレウス先輩とのんびり散歩しながら、色々な…私が知らない、たくさんのことを知ることができるから。
楽しい時間というものはあっという間に過ぎるもので、気づけば日が暮れかかっていた。
夜が下りてくる気配を感じながら、マレウス先輩に帰らなければならないことを話す。
「リドルくんと約束したんです。暗くなる前に帰るって」
「何故そのような約束を守る?」
「そ、それは…秘密がバレたからで…」
「なるほど。その秘密というのは」
内緒話をするように、マレウス先輩は耳元に唇を寄せた。
"お前が女ということか?"
「…え?え?な、なんで…!」
「言っただろう?僕はお前のことならなんだって分かると」
口角を上げた彼の顔をついじっと見る。
ど、どうしてバレたんだろう…マレウス先輩はマジカメやってなさそうだからあのアカウントでバレることはないだろうし…
って、あの惚れ薬は、かかった相手が1番最初に見た異性に効くように作ったんだった。
マレウス先輩が効果を知っているかはさておき…
あの薬のせいでバレた可能性が大いにある。
「…まぁそういうことなので、早く帰らないと…」
「ふむ。ならば、Aの部屋でゆっくり話すとしようか」
「…え?」
彼は私を抱き寄せる。
なんだかよくわからないが安心する匂いが鼻いっぱいに広がる。
こうやってぴったりくっつくと、マレウス先輩がどれほど背が高いかよく分かる。まるで壁みたいだ。
「小さいな」
「ま、マレウス先輩からしたらみんな小さいですよ…!」
「リリアよりも小さい」
私を見下ろすマレウス先輩は、目を細めた。その優しげな微笑みに、何故か胸が高鳴る。
何故か。いや、理由は分かる。マレウス先輩のような美しい人に優しく微笑まれたら、そりゃあドキドキしてしまうってもんよ。
マレウス先輩は私をぎゅっと抱き締めたまま、魔法を使った。
淡い光に包まれ、思わず目を瞑る。
「人の子には少々刺激が強かったか?」
ふっと笑う声が聞こえ、目を開ける。
見慣れた景色。
間違いない。ここは私の部屋だ。
「可愛らしい部屋だな」
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kouboukun(プロフ) - 反対者がいれば、捻り潰そう。これ見たとき思った事(おお〜強ぇぇぇぇぇ) (2020年7月19日 17時) (レス) id: 6b5d77f9d6 (このIDを非表示/違反報告)
ami☆(プロフ) - 愛さん» 丁寧に感想を書いてくださり、ありがとうございます…! めちゃくちゃ嬉しいです!実は結構不安で…こんな感じで良いのかな?と思うことも多いので、愛さんのコメントに勇気をもらいました…!読んでくださりありがとうございます、これからもよろしくお願いします! (2020年7月16日 21時) (レス) id: 8fb5979ada (このIDを非表示/違反報告)
愛 - コメント長々すいませんでした!
このままじゃキュン死にしそうだったので!!
私、完結まで生きてられるかなぁ(笑)
本当、素敵な作品をありがとうです!
更新、楽しみにしています!
後、ami☆さんの他作品も読んでみますね! (2020年7月16日 6時) (携帯から) (レス) id: 503913e7d3 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - アズールのウブさや(笑)ジェイドの場面めっちゃ夢主とリンクしてめちゃめちゃトキメキました!
マレウスの連絡来てたの切なくるし、リドルの気持ちを出せれない所とか!?
ヤバイです!
もう、キュン死にです!!
(2020年7月16日 6時) (携帯から) (レス) id: 503913e7d3 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - ami☆さ〜ん!!更新されるたびキュンキュン度がヤバくて心臓いくつあっても足りないです!!
夢主になりたい!(笑)
ami☆さんの小説はキャラがキャラらしいというか、キャラの心情などの描写がすごく上手で凄いです!引き込まれます! (2020年7月16日 6時) (携帯から) (レス) id: 503913e7d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ami☆ | 作成日時:2020年7月8日 16時