太陽に触れてしまった 2【Ren.M】 (ページ46)

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Ren side

自分が週刊誌に載ってしまうと聞いた時、すぐに浮かんだのはAさんのこと。

Aさんが知ったら、どう思うかな。

少し前に想いを伝えたばっかなのにこんな記事が出て、全部が終わってしまうかもしれない。

ちゃんと話して誤解を解かないといけないのに、向き合うのが怖い気持ちもあった。

大人しくしていろと釘を刺されていることもあって、連絡を取ることすら躊躇ってしまう。

あんな偉そうに刃向かった癖に、言われた通り覚悟なんて出来てなくて、結局ただ言いたいことを言っただけの子供と変わらなかった。

家に帰っても何もする気になれないし、ネットに溢れる自分の情報を見るのも怖くて、目を閉じてベッドに横たわる。

もう何時間経っただろう。

ふと、ポケットのスマホが震えて、恐る恐る確認するとしょっぴーからの電話。

『今大丈夫か？』

「…大丈夫っす。」

『お前が弱ってる時にこんなことすんの狡いって分かってんだけど、さっき佐藤に会ってきたよ。』

「………」

『……あいつ、泣いてた。
それに、苦しんでた。』

「それって、」

『俺に聞くんじゃねーよ』

「…そうっすよね」

『理由が分かってんなら、立ち止まってる暇なんて無いんじゃねーの』

「…っ、」

『お前がそんなうじうじしてんだったら、俺がもらうかんな』

口調はきついし、俺がもらうとか言ってるけど、本心はそんなこと思ってなくて、俺を奮い立たせようとしてくれてる。

……ほんと、立ち止まってる暇なんてなかったわ。

「……しょっぴー、ありがと。」

『別に。
お前に礼言われる筋合いない。じゃな。』

言いたいことだけ言って切れたしょっぴーの電話。

覚悟なんか出来てないし、この先どうしたいかも分かんねぇけど、Aさんに会ってちゃんと伝えなきゃ。

Aさんのことを好きな気持ちだけは本当なんだって。