太陽に触れてしまった 2【Ren.M】 (ページ44)

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このまま外に居るわけにもいかなくて、近くの駐車場に車を停めて、うちで少し話すことに。

「突然ごめんな。」

「ん、大丈夫だよ。
私もずっと返信してなくてごめんね。」

「気にしなくていいよ。
俺が勝手に待ってただけだし。」

ソファに座る渡辺くんの元に、紅茶を運ぶ。

「ん、ありがと。」

「隣、いい？」

「もちろん」

渡辺くんの隣に静かに腰を下ろす。

「…少し、落ち着いた？」

「…うん。
さっきはいきなり泣いたりしてごめんね。
頭の中ぐちゃぐちゃしてて、仕事のこともあって
なんか色々、」

「佐藤？」

「……」

「俺の前では、強がんなくていいから。」

「……強がってなんかないよ」

「俺のことも目黒のことも、誰にも話せなくて辛かったよな？」

「…っ、そんなこと、ない」

「俺の気持ちとか考えてくれてんなら、今は忘れていいから」

「……ほんとに、大丈夫だからっ」

「好きな奴が目の前で泣いてたら、俺は助けたいよ」

蓮くんとは違う、優しい香りに包まれる。

渡辺くんの体温で張り詰めていた心が溶けていくようだった。