太陽に触れてしまった 2【Ren.M】 (ページ36)

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Ren side

舞台が始まって、勿論楽しさとやり甲斐を感じてたけど、舞台以外の仕事もこなしながらの張り詰めた毎日に、正直疲労のピークを迎えてた。

だから、愛知公演でAさんに会えた時、すげーほっとして嬉しかったんだ。

でも、みんなの輪の中に入っていくのはなんか出来なくて。

柄にも無く、俺だけのものにしたい、そんな気持ちを感じてた。

Aさんも俺のことを悪くは思ってないことは何となく分かってたけど、もう確信が欲しかった。

・

公演が終わった後、もしかしたらまだこっちに泊まってるかもって思って、ただ会いたくて連絡をした。

そして、ホテルの部屋に急に押し掛けてその勢いのまま想いを伝えた。

自信があった訳じゃなくて、半ば賭けだったんだけど、案の定Aさんは少し困った様子で時間が欲しいと言った。

俺の腕の中に小さく収まったAさんを、もう一度抱き締められる日が来るように。

もっともっと伝えるから。

俺を信じてほしいんだ。