太陽に触れてしまった 2【Ren.M】 (ページ23)

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二度目の目黒くんの部屋は、一人で居るにはまだ落ち着かなかった。

居ても立っても居られなくて、みんなで使った食器やたこ焼き器を洗って目黒くんの帰りを待つ。

それでも暇を持て余してしまい、ソファの端に座ってボーッとしていると、急に睡魔が襲ってくる。

眠っちゃだめ、起きてなきゃと頭では分かっているのに、次第に瞼が重くなって目の前が暗くなっていった。

目黒くんが帰ってきちゃう、とハッと目を開けると上半身には毛布が掛かっていて、隣にはスマホをいじっている目黒くんの姿。

時計を見ると二人が出て行ってから2時間以上も経っていた。

「あ、起きた？」

「わっ、ごめんっ！
いつの間に寝ちゃったんだろう…。
起こしてくれて良かったのに。」

「起こすの申し訳なくなるくらい、すげー気持ち良さそうに寝てたから。」

「もう…本当にごめんね。毛布ありがとう。
あったかくて気持ちよくなっちゃったのかも。」

「よく寝れたなら良かった。
俺、Aさんの寝顔見るのこれで2回目だ。」

「……寝顔は忘れてください！」

「それは無理だなー。
ねぇ、Aさん明日も休み？予定ない？」

「うん、日曜日だからお休みだよ。
それに、悲しいことに予定もないよ。」

「じゃあ、ちょっと付き合ってよ。」

「え？」

目黒くんは急に席を立って、冷蔵庫から高そうなボトルを出して、こちらに向ける。

「これ、事務所の人から誕生日に貰ったんだけど、なかなか飲む機会なくて。」

「プレゼントなら、もっと良いタイミングで飲まなきゃ…。」

「俺的には今が良いタイミングなんだけど。
Aさんと飲んだことないし、飲みたいなー。」

「…目黒くん、明日仕事は？」

「明日は夕方からだから大丈夫。
あーあ、Aさんが寝ちゃってた2時間暇だったなぁー」

「うー…。分かったよ。折角だし、頂こうかな。」

目黒くんの家にはペアグラスなんてなくて、ちぐはぐなグラスにシャンパンを注ぎ、2人だけの二次会が始まった。