彼氏ができない理由は【呪術廻戦】

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「おはよう」

『……おはよう』

「夜のこと覚えてる？」

『……ばっちり』

「酔ってて覚えてないとか言われたらどうしようかと思った」




何も衣服を身に付けていない。
狭いベッドで体を寄せ合って寝ていた。

今も肌と肌が触れ合っている。



恥ずかしくなって、その辺に落ちてる服を集めて袖を通した。




『ところで今何時？絶対遅刻してるよね』

「8時過ぎ」

『やば……急ご、先に行ってくれても良かったのに』

「Aの寝顔とか見た事ないから見てた」




いつもは綺麗に纏められてる髪も櫛で梳かしただけ。
それはそれで色っぽかった。

不意に「何見てんの」なんて言われるからビックリして心臓が跳ねた。




『ごめん遅刻した』




遅刻したといえ、ホームルームが終わる直前に着いた。
授業には間に合ってるし、実質遅刻じゃない。




「2人揃って来るとか匂わせじゃん」

『違う違う！五条寝てるし、起こしたら悪いと思って夏油の部屋に移動したら寝落ちした』

「ホントかよ」

『証拠はないけど本当。そのポンコツ六眼で嘘かどうか見抜けよ』




それぞれ席に着くと、夜蛾先生に「傑とA、職員室へ来なさい」と呼び出された。


先生の後ろを歩いて教務室へ。




「お前らが付き合ってる事には何も言わん」

『付き合ってないけど』

「ただ避妊はちゃんとしてくれよ」




青白い先生の顔が面白い。
思わず揶揄いたくなる。




『……夏油昨日ゴム付けた？』

「着けてないよ」←嘘

『今度から気を付けマース』




教務室を出ると笑いが漏れた。
あー、あの顔、写真撮っときゃよかった。絶対アイツら喜ぶのに。


授業が始まるまでの間、いつも通り窓際に立って硝子のタバコに付き合うと、昨日の事を詮索された。
多分バレてるんだろうな。




『まあ綺麗って言ってくれたから良くない？
それだけで舞い上がっちゃうぐらいチョロ女だもん』

「アンタ初体験夏油でよかったワケ？」

『見ず知らずの男よりかは絶対いい』

「そう思えるアンタが凄いよ」




こんなチョロ女なのになんで彼氏できないかな〜





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