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十二日 ページ13

「じゃあ森畠君。今日からよろしく。」

「よ...よろしくお願い致します!」


森畑は緊張のし過ぎで倒れるか位に硬直しながら歩いた。
さらに奥の室内に入ると、恐らく尾形百之助と思われる人物が布団に横たわっていた。
というか丸くなり、寝ていた。


「いつまで寝てるのさ」


宇佐美にそう言われると尾形は目を覚まし、ゆっくりと起き上がった。
森畠の存在に気がつくと森畠の前まで歩いて行き、目の前にずいっと立つと、森畠の顔を覗き込んだ。


「どうされましたか...?」


森畠が弱々しく呟くと、尾形はニヤリと笑って口を開いた。


「お前が別の兵舎から来た二等卒か?」


森畠は尾形の質問にオドオドしながらも答えた。


「は...はい。

あっ!...ご挨拶が遅れました!自分、森畠和彦と申します。今日からよろしくお願い致します」



森畠はそう言い、尾形にも挨拶を終わらせた。

しかし、どうも不思議であった。

尾形上等兵殿は人が放っている雰囲気が違う。
とても冷たく、静かな雰囲気を放っている事に森畠は違和感を感じていた。

そしてもう1つ尾形上等兵は先程の花沢中将と、目元がとても似ていた。

そう思いながら森畠暫く一点を見つめていた。


「和彦君」


宇佐美上等兵の声で森畠は正気を取り戻した。


もう、深く考えるのはやめよう。
他人の事情に深く触れてはいけない。


そう思えと、森畠は自分に言い聞かせた。

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赤青ほとゝぎす(プロフ) - 忍者氏さん» コメントありがとうございます!はいっ勇作さんも大好きで大好きで予定より早めですが登場させました!あの笑顔って営業スマイルって呼ばれてるんですね…!(伝わってるのがすごい)笑顔がぎこちない尾形上等兵も大好きでこちらも登場させました! (2019年2月13日 18時) (レス) id: e1ece6f77f (このIDを非表示/違反報告)
忍者氏(プロフ) - こんばんは!勇作さんでましたね…!尾形の営業スマイルが思い浮かびます笑今回のお話もとても好きです( ´∀`) (2019年2月13日 0時) (レス) id: 5510d14e32 (このIDを非表示/違反報告)
赤青ほとゝぎす(プロフ) - 忍者氏さん» こんばんは!私ニコニコ初めてだったんですが、まさか.....反応してくださるとは思ってもいませんでした(--;)そして、最近最新なくてすみません。勉強の野郎が邪魔をしてくるんです.....w (2019年2月4日 22時) (レス) id: e1ece6f77f (このIDを非表示/違反報告)
忍者氏(プロフ) - めろんMiiです!お久しぶりです。ニコ生面白かったですね…僕もなにかコメントすればよかったです笑 (2019年2月4日 19時) (レス) id: a461264cdc (このIDを非表示/違反報告)
赤青ほとゝぎす(プロフ) - めろんMiiさん» ありがとうございます!(●´▽`●)やっぱり男前のキャラはカッコよく登場させなければと言う使命感が働きまして...^^ (2019年1月4日 14時) (レス) id: e1ece6f77f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤青ほとゝぎす | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年12月12日 23時

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